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メイド・イン・チャイナの秘密――オリンパス中国工場リポート・前編(1/3 ページ)

» 2006年06月08日 18時30分 公開
[永山昌克,ITmedia]

 香港からフェリーに乗ると、約50分で深セン(シンセン)市の南にある蛇口港に到着する。深セン市には、国外の資本や技術の導入が認められた経済特区があり、日本を含めた数多くの外国企業が進出している。

photo 高層ビルが立ち並ぶ大都会、深セン市の中心部。北は広東省東莞市と惠州市、南は香港と隣り合っている

 その経済特区内にあるオリンパスの深セン工場を訪れた。主にデジカメの部品やレンズの製造を行っている生産拠点だ。そしてさらに車で約1時間北西に進んだ、広州市の番禺(パンユウ)の工場にも足を延ばした。こちらは、主に深セン工場で作ったデジカメの部品の組み立てを行っている。

 これらの中国工場は90年代の初めに設立し、もともとは主に銀塩カメラを扱っていたが、2002年からはデジカメの製造がスタートした。現在では同社のデジタル一眼レフ機やコンパクトデジカメの大半をここで作っている。これらの工場でのデジカメの生産規模は月産約30万台。1日1万台以上を生産していることになる。

photo 深センの部品工場。深センの中心部から少し離れた南山区ハイテク技術産業園区にある。設立は1991年。敷地面積は約10万平方メートルで、建屋面積は約4万平方メートル
photo 深セン工場の受付。約7000人の従業員が働き、そのうち9割は平均年齢21歳の女性ワーカーだ
photo 番禺の組み立て工場。番禺は広東省の省都広州市の南にあり、珠江三角洲中部に位置する。設立は1990年。敷地面積は約3.3万平方メートルで、建屋面積は約1.7万平方メートル
photo 番禺工場の受付。こちらの工場の従業員数は約4300人。日本人のスタッフは2つの工場を合わせて約30人だ
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