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サッカーの録画に適したDVDレコーダーとは?バイヤーズガイド(3/3 ページ)

» 2006年06月16日 00時38分 公開
[本田雅一,ITmedia]
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 最後に、とにかく“ハイビジョン画質にこだわる”という向きには、松下電器産業の“DIGA”「DMR-EX550」を紹介しておきたい。500GバイトHDD搭載でチューナーはデジタル対応ながらシングルと、機能面での突出したところはないが、ハイビジョン出力は非常に美しく、DVDへのダウンコンバート録画もきれいだ。

 特にHDMIへの1080P出力。DVDなどの480i映像はもちろん、1080iで放送されたハイビジョン映像に対しても高品質のI/P変換(SDソースの場合は拡大処理も)を行ってくれる。ハイビジョン映像に対して、正しく、そして美しい処理を行える映像プロセッサというのは実はかなり少ない。

 2-3プルダウンの検出が行えず、常に動き適応型I/P処理を行ったり、行えてもピクセル単位の処理は行えなかったり、あるいはそのままベタでフィールドを並べるだけといった製品も少なくない。画素数が約6倍にもなるハイビジョンだけに、SD映像に対する処理と同等の性能を持たせようとすると、かなりハイエンドのビデオ処理チップを利用しなければならない。

 ところが松下が内製で開発したというハイレゾリューションHDコンバーターは、縦方向の解像感が落ちたり、ディテール感の喪失といった問題を全く感じさせない上、エッジはなめらかで、なおかつ先鋭感も高い。実に情報量が多く密度の濃い映像を出してくれる(HDMI、1080P出力の場合)。

photo “DIGA”「DMR-EX550」のPEAKSプロセッサーにはハイレゾリューションHDコンバーターが内蔵されている

 実はこのチップ、現在はEX550にのみ搭載されており、ビエラシリーズには使われていない。なぜこれだけ優れたチップを他製品にも活かさないのかと思うほどのデキだ。

 残念なのはEX550で録画した番組は、ハードディスク内に置きっぱなしにしておかない限り、HD映像のままで保存しておくことができないことだ。i.Linkによる他機器へのムーブは不可能。

 DVDへのムーブは、同社独自のディテールエンハンサーによって、適度にシャープネスを適用。なかなかパリッとした絵のDVDを作成できる。とはいえ、それはSDへのダウンコンバートを行った絵でしかない。EX550の長所を生かすならば、ハイビジョンをHDMIからの1080P出力で楽しみたい。非常に間口が狭い選択肢ではあるが、ツボにはまるユーザーなら満足ができるだろう。

 もうひとつ残念なこと。やはりi.Link絡みだが、これだけ品質の高いハイビジョン対応I/Pを搭載しているのだから、MPEG2-TSの入力だけでも受け付けてくれれば、これまでにD-VHSを録りためていたユーザーにはうれしいボーナスとなっただろう。

松下電器産業

実は中身の濃いモデルチェンジ――松下「DMR-EX350」

松下電器産業から登場した「DMR-EX350」は、同社のハイビジョン対応DVDレコーダーとしては第2世代にあたる製品。「ビエラリンク対応」である点に注目の集まりがちだが、2世代めの製品としてしっかりと使い勝手の向上が図られている点に注目したい。


パイオニア

デジタル放送を2層メディアに残せる――パイオニア「DVR-DT90」

「DVR-DT90」は、3波対応デジタルチューナーと500GバイトのHDDを搭載したパイオニアのフラグシップモデルだ。DVD-R DLのCPRMメディアをサポートしたことで、デジタル放送を長時間/高画質で残すことができる。その実力を詳しく検証していこう。


日本ビクター

ビクター初のハイビジョンレコーダー、「DR-HD400」を試す

日本ビクターから同社初のデジタル放送対応のハイビジョンDVDレコーダー「DR-HD400」が登場した。位置付けはハイエンドだが、機能よりファミリーユースを意識したわかりやすい使い勝手が特徴だ。録画したハイビジョンコンテンツの扱いにも長けている。


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