専用ヘッドフォンは、特別な形状のコネクターで本体にドッキングされており、ヘッドフォン部分を取り外すことで、ASONO MICAに音楽データを転送する為の標準的なUSBポートが露出する。パソコンからのデータ転送は、一般的なUSBケーブル(標準添付)経由で単なるストレージとして見えるASONO MICAに対して音楽ファイルのドラッグ&ドロップで可能だ。充電も専用ACアダプターの類は付属せず、USBポートを経由してパソコンから2時間半くらいでフル充電される。再生可能なファイルは標準的なMP3のほか、WMA、ASFがサポートされている。
ASONO MICAは、小さな本体に詰め込めるだけの音楽機能を盛り込み、その高機能を見せつけないエレガントでデザインコンシャスなスカンジナビア・デザインの商品だ。iPodをはじめとする多くの機種が溢れるデジタル・ミュージック・プレーヤーの世界でもかなり個性的なプロダクトだ。
さりげない高性能と、見る人の目を惹き付けるユニークなデザインは、同じ北欧デザインのB&O(バング・アンド・オルフセン社)のホームオーディオ装置に通じるソウルとコンセプトがあると感じるプロダクトだ。最近は国内でも、外観がASONO MICAによく似たデザインのデジタル・ミュージック・プレーヤーを見掛けることがあるが、まだまだそのデザインセンスはASONO MICAが2枚も3枚も上手だ。
「ASONO MICA」そのユニークなネーミングとともに、モバイルミュージックファンの期待を裏切らない商品だ。ソニーには、かって同社の最高級ブランドであった「QUALIA」(クオリア)をいつか復活させ、全ての点で、B&Oを越えるホームオーディオ装置、ASONO MICAを一瞬にして陳腐化させるデザインのデジタル・ウォークマンの発売を期待したい。プロダクトデザインには、形から入る閃きのフィーリングは重要だが、必然性のあるロジックはそれ以上、遙かに重要だ。
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