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いよいよ登場したHD DVDレコーダー、東芝「RD-A1」ファーストインプレッション(1/3 ページ)

» 2006年06月22日 15時56分 公開
[本田雅一,ITmedia]

 東芝は6月22日、初のHD DVDレコーダー「RD-A1」を発表した(→発表記事)。世界初のHD DVDプレーヤーとなった「HD-XA1」は、新メディア対応機としては低価格な10万円からのスタートだったが、RD-A1は39万8000円とハイエンドの価格帯に投入された。発売は7月14日を予定している。

photo まさにハイエンドの風格を持つ「RD-A1」。外形寸法は、457(幅)×159(高さ)×408(奥行き)ミリ。重量は15.2キロ

 現在のDVD・HDDハイブリッドレコーダーの相場からすると、絶対的な金額は高価である。しかし中身を見ると、その価格でさえ安いと思わせるハイエンドAV機器並みのハードウェアコンポーネントと贅沢な筐体構成を採用している。

RD-T1+HD DVDレコーディング

 まずは簡単に機能面からRD-A1を見ていこう。

 ハイブリッドレコーダーとしての基礎部分は、「RD-T1」に近いハードウェア構成に最新の「RD-XD92D/XD72D」と同等のソフトウェアとしているようだ。RD-T1は、RDシリーズ最上位のRD-X6と共通のプラットフォームながら、500GバイトHDDを2台搭載することで、地上デジタルハイビジョン録画で約130時間の記録を可能にした1TバイトHDDモデルである。

 チューナー構成は、デジタル3波にゴーストリダクション機能付きアナログチューナーを加えた「デジ×アナ」のW録機能で、スカパー!連携機能ももちろん搭載。リモコンデザインも一部キー配置を除いて同一で、インターネットサービスと連携したナビゲーション機能や細かい編集機能はRD-X6/T1に近い。

<訂正とお詫び:初掲載時、アナログチューナー×2系統と記述しておりましたが、実際には1系統です。お詫びして訂正いたします>

 ハイビジョン記録を中心に据えた機種と考えると、「デジ×デジ」のW録を搭載する最新のRD-XD92Dベースではない点はやや残念だが、コピーワンスを考えずに自由にSD画質のディスクアーカイブをしたい向きには、こちらの方が便利という考え方もあるだろう。

 このRDのプラットフォームに、「HD-XA1」で培ったHD DVDプレーヤー機能が加わり、さらに記録型HD DVDドライブ搭載でハイビジョン番組のムーブができる。HD DVD記録メディアへの直接録画ももちろん可能だ。なお、この記録ドライブはNECが開発したもので、HD DVD-Rの1層15Gバイトおよび2層30Gバイトに対応するほか、DVD-RAM/-RW/-Rの記録再生が可能となっている(CDに関しては音楽CD、R、RWの再生をサポート)。

photo 利用できるディスクメディア

 ハイビジョン番組から記録型HD DVDメディアへのムーブは、基本的にHDVRフォーマット(HD DVDにおけるDVD-VRに相当するフォーマット)での転送となり、その際はMPEG2-TSのままで転送される。MPEG2-PSへの変換を行いHD DVD-Videoフォーマットのディスクを作成する、といった機能は今回は搭載されていない。

 こうした仕様のため、従来のRDシリーズにおいてハードディスク上で可能だったMPEG2-TSに対するフレーム単位の編集結果がHD DVD-R上でも再現される。基本的にはハードディスク上にあるMPEG2-TSのファイルイメージが、そのままHD DVD-Rに移動するだけと考えるとわかりやすい。

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