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あなたの前世は大丈夫?――「輪廻」新作DVD情報

» 2006年06月26日 09時42分 公開
[本山由樹子,ITmedia]

輪廻 プレミアム・エディション

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(C)2005「輪廻」製作委員会

 「呪怨」でジャパニーズ・ホラーの新たな流れを作っただけでなく、自らが手掛けたハリウッド・リメイク版「THE JUON/呪怨」で日本人として初の全米興行ランキング第1位に輝いた清水崇監督が、ライフワーク化していた「呪怨」 から離れ、“生まれ変わり”をテーマに新たな恐怖映画を生み出した。

 35年前、群馬県のホテルで、法医学教授が自らの家族や従業員、宿泊客ら11人を殺害した後、自殺するという凄惨な事件が発生。動機は不明。警察は狂気の犯行として片付けた。

映画監督の松村は、この事件を題材にした映画「記憶」の製作を開始する。そしてオーディションで無名の若手女優・杉浦渚を大抜擢。だが、渚はそのオーディション直後から、人形を抱えた少女の幻覚に悩まされる。やがて配役が決まり、当時の事件の記事を目にした渚は、幻覚で見た少女が自分が演じる被害者だと知り、驚愕する。

 そんな中、松村、渚たち撮影班は役作りのために、事件現場である赤い屋根のホテルへ向かう。廃墟と化したホテルは、異様な雰囲気に満ちあふれていた。渚はそこで、自分が35年前にそのホテルで殺された少女の転生であることを確信する。撮影が進むにつれ、松村もまた、忌まわしき惨劇の幻覚を見るように。同じ頃、全国で行方不明事件が続発して……。

 ヒロインを演じる優香は従来の明るく元気なイメージを覆し、TVでは見ることの出来ない全く新しい表情を見せている。瞳を見開き、底知れぬ恐怖に顔をひきつらせ、その壊れ具合といったらスゴイの一言。段々と衰弱していく様子もリアルで、絶叫シーンも◎。女優としての可能性を大いに感じさせる大熱演である。共演は「約三十の嘘」「クイール」の椎名桔平と「深呼吸の必要」「海猿」の香里菜ら。

 押し入れ、人形などを効果的に使用したオバケ屋敷的な驚かせや、“後ろに何かがいる”といった心理的恐怖を煽る清水監督の演出は健在。本作は“誰が誰の生まれ変わりか”という謎解き要素が加わっているのもポイントだ。

 「呪怨」では、呪われた家にたまたま足を踏み入れたばっかりに、登場人物たちが次々と餌食になっていった。死者の強い怨みや怒りの矛先が、何ら関係のない人々に向けられたのだ。つまり不条理さが魅力の清水ワールド。ところが、今回は前世が相手だけに、なおさら厄介だ。「ファイナル・デスティネーション」(2000)では死の運命から逃れられなかったように、前世の因縁も避けられない。赤の他人同士が結びつくということが恐怖を倍増させている。前世などに特に興味がなくても、本作を観ると、やはり気になってしまう。果たして、自分の前世は? 平穏無事に過ごしていたことを願うばかり。

 DVDは優香&清水監督&一瀬隆重プロデューサーによるコメンタリー、メイキング、優香らキャストインタビュー、未公開シーンなどを収録。初回特典として8ページの解説書付き。

関連サイト:http://www.j-horror.com/rinne/(公式サイト)

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輪廻 プレミアム・エディション
発売日 2006年7月14日
価格 4935円
発売元 ジェネオン エンタテインメント
販売元 ジェネオン エンタテインメント
スタッフ 監督・脚本:清水崇/助監督・脚本:安達正軌/音楽:川井憲次
出演 優香、香里奈、椎名桔平、杉本哲太、小栗旬、松本まりか、小市慢太郎、治田敦、三條美紀
上映時間 124分(本編)
製作年度 2005年
画面サイズ ビスタサイズ・スクイーズ
ディスク仕様 片面2層/2枚組
音声 (1)ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語 (2)DTS/5.1chサラウンド/日本語 (3)コメンタリー
特典 特報・予告編・TVスポット集/メイキング/キャスト&スタッフ・インタビュー/未公開シーン

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