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iPodレコーダーの決定版?――「iLuv-i180」を試すレビュー(1/2 ページ)

» 2006年07月26日 10時47分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 IMJが8月上旬に発売する「iLuv-i180」はiPodのHDDに直接、映像を録画できるiPod専用のビデオレコーダー。これまでHDDレコーダーなどに録りためた映像をiPodで楽しむには、その映像ファイルをPCへ持ち込みQuikcTime Proなどでエンコードするか、ロックリッジサウンドの「VRX-02」(レビュー)などのメディアレコーダーを利用するなかったわけだが、ここに“直接録画”という第3の方法が提示されたことになる。

photo iLuv-i180

 外観はご覧の通り。本体サイズは110(幅)×110(奥行き)×27(高さ)ミリ、270グラムで大きめのDockといった風情だ。用意されているボタンは録画開始/停止とタイマー設定ボタンのみと非常にシンプル。4つ並んだLEDはタイマー機能利用時に残り時間を知らせる。

photophoto 操作ボタンは2つだけ(左)、背面のインタフェースもシンプル(右)

 背面のインタフェースはコンポジット入力とSビデオ入力だけなので、テレビ、ビデオ、DVDレコーダーなど出力機器も選ばない。ちなみに、DVDビデオなどコピープロテクトがかかっているものは録画できない。

 使用方法は非常に簡単。HDDレコーダーなどコンポジット/S端子を備えた機器の映像出力端子を接続し、本製品の録画ボタンを押して待機状態とした後に、DVDレコーダーなどの再生を開始するだけ。映像入力感知機能を備えているので、待機状態にしておくと映像入力を自動的に感知し、録画が開始される。

photo 録画中……

 録画ボタンを押して待機状態にすると録画ボタンのLEDが緑の点灯状態(スタンバイ)から赤の点灯状態(録画待ち)に変化し、録画中は赤の点滅状態(録画中)となる。タイマーボタンを利用すれば、録画開始後、30分/60分/120分/180分後に自動的に録画が停止するよう設定することもできる。なお、緑の点滅中はiPodのHDDに書き込み処理をしている最中なので、その間はiPodと本製品を離してはならない。

 本体に録画経過時間などを示す液晶などは設けられておらず、また、入力されている映像をiPodの液晶で確認することはできないのは少々もどかしいが、ランプの点灯状態で状態が把握できるので、実際の利用時に困ることはないだろう。

 iPodに録画されたファイルはビデオポッドキャストとして保存されるので、iPodのメインメニューから「ビデオ」――「ビデオPodcast」とたどれば「iLuvxxx」のファイル名で保存されていることが確認できる。

 ただし、このままでは、iTunesの設定でPodcastの管理を「自動」(「すべてのPodcastを自動的に更新」か「選択したPodcastのみ自動的の更新」)にしていると、シンク時に録画したファイルが消去されてしまう。

photo 録画したファイルはこのように保存される

 これを回避する方法は2つあり、ひとつはPodcastの更新を手動にすること(iTunesで「Podcastを手動で管理」を選択する)。もうひとつは、付属ユーティリティで録画ファイルをビデオプレイリストとして管理する方法に変更することだ。ただし、ビデオプレイリストとして管理する場合には、iTunes側の設定を「曲とプレイリストを手動で管理」にしておかないとシンク時に録画ファイルが消去されてしまう。

photophoto 付属ユーティリティの設定画面(左)、iTunesのPodcast設定を「手動管理」にしておかないとシンク時に録画ファイルが消去されてしまう(右)

 ただ、どちらに設定しても、Podcastあるいは曲/プレイリストを手動管理せざるを得なくなるため、iTunes+iPodの利便性を部分的ながらも損ねることになってしまう。利用するからにはどちらかを選ばざるを得ないが、個人的にはビデオポッドキャストに設定しておく方が便利かと思う。

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