昨今のビジネスピープル、特にモバイルユーザーにとって、スタイリッシュな鞄(かばん)は要注目アイテムの1つだろう。筆者が初めて米国HALLIBURTON社のアタッシェケースをホノルルの鞄専門店で購入してから既に30年以上が経過した。当時、ZERO社との企業統合前のHALLIBURTON社のアタッシェケースは、その頃の平均的日本のサラリーマンには高値の花だったし、なにより、まずその存在自体を知る者が極めて少数であった。
しかし、人類の月面歩行ととも共に「月の石を地球まで持ち帰った鞄」という格好の話題は、日本全国的にHALLIBURTON社製アタッシェのファンを生んだ。当時のサラリーマンの初任給ぐらいではとても購入できない代物だったが、まだ学生で、お金の価値の分かっていなかった筆者は、アルバイトで稼いだほぼ全額をつぎ込んで衝動買いをしてしまった。そのおかげで、食べ盛りにもかかわらずホノルル滞在中は、一日一食か二食の生活を強いられ、朝食は学校の食堂で、運が良ければ、夕食はやっと近所のマクドナルドとなった。
いわくつきの逸品にはよくある話だが、日本国内において、統合後の米国ZERO HALLIBURTON社の日本代理店や輸入商社は不自然なくらい頻繁に入れ替わった。しかしその都度、確実に日本国内のユーザーは増加の一途をたどり、今では、都内のチョットした鞄屋さんやセレクトショップなら、ZERO HALLIBURTON社のアタッシェケースはごく普通に展示・販売されている。2005年初頭に正式代理店が、鞄では老舗のエース社に決まり、より国内で普及の基盤ができあがったように思える。
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