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テーマは“硯”と“ピストン”? 東芝が液晶テレビ「REGZA」3シリーズを一新(1/2 ページ)

» 2006年08月23日 14時54分 公開
[ITmedia]

 東芝は8月23日、液晶テレビ「REGZA」新製品を発表した。スタンダードモデル「Cシリーズ」、HDD内蔵の「Hシリーズ」、そしてハイエンドの「Zシリーズ」まで総入れ替えのフルモデルチェンジだ。型番はいずれも「2000」となり、23V型から47V型まで、3シリーズ合計12モデルを一気に投入する。

photo 左から「H2000」「Z2000」「C2000」の各シリーズ。Z2000は全く新しいデザインとなった

 今回のメインは、1年ぶりのフルモデルチェンジとなったハイエンドモデル「Z2000」シリーズだ。外観を一新したほか、チューニングが施された新「メタブレイン・プロ」、HD DVDを意識した画作り、そして3系統のHDMI端子など注目点が多い。32V型を除く3モデル(47V/42V/37V型)は1920×1080ピクセルのフルHD対応IPS液晶パネルを採用し、HDMI端子も1080P対応だ。32V型は1366×768ピクセル(WXGA)のIPSパネルを使用した。

型番 画面サイズ 実売価格(※1) 発売日
47Z2000 47型 60万円前後 10月下旬
42Z2000 42型 50万円前後 9月中旬
37Z2000 37型 42万円前後 9月中旬
32Z2000 32型 30万円前後 9月中旬
※1:価格はオープンプライス

 一方のH2000シリーズは、デザインや基本機能を従来モデルから継承しながら、内蔵HDDを300Gバイトに容量アップし、HDMI端子を2系統に増やすなど、ポイントを突いたマイナーチェンジとなった。

 またベーシックモデルのC2000シリーズは、H2000からHDD録画機能を省いた仕様で、やはりHDMIを2系統搭載。さらに今回は、23V型と26V型のパーソナルサイズをくわえている。パネルは両シリーズともWXGA解像度のIPS液晶で、23V型の「23C2000」のみVAパネルを採用した。なお、H2000およびC2000シリーズのHDMI端子は1080Pに対応していない。

型番 画面サイズ 実売価格(※1) 発売日
42H2000 42型 45万円前後 10月下旬
37H2000 37型 37万円前後 10月下旬
32H2000 32型 30万円前後 10月下旬
42C2000 42型 40万円前後 10月下旬
37C2000 37型 32万円前後 10月下旬
32C2000 32型 25万円前後 10月下旬
26C2000 26型 20万円前後 10月下旬
23C2000 23型 18万円前後 10月下旬
※1:価格はオープンプライス

素材感に注目した新デザイン「Z2000」

photo Z2000シリーズはHDMIを3系統、そのほかのモデルは2系統を搭載している

 「Z2000」シリーズは、2つの3波対応デジタルチューナーおよびアナログ地上波チューナー(GRT付き)を搭載し、デジタル放送の二画面表示も可能だ。前述のように3系統のHDMI端子をはじめ、2系統のD4端子を含む4系統のビデオ入力、2系統のi.Linkなど豊富なインタフェースを持つ。また従来通り、4th MEDIAのハイビジョンVoDもサポートした。

 外観は“ミニマルデザイン”を踏襲している。画面に意識を集中させるため、細めのフレームにはマットブラックの高硬度塗装を施し、その下にはZ1000から採用された薄型の「ジェットスリットスピーカー」を配置。パッと見にスピーカーの存在を感じさせないスタイルだ。また新デザインのスタンドやフロントパネルの一部にはアルミを貼付するなど、金属的な素材感にも注力している。

photo 「Z2000」

 「今回のグレードアップでは、ミニマルデザインを継承しながら、いかに“素材感”を出すかがテーマだった。光っている(光沢)イコール高級だと思われた時期もあったが、Z2000シリーズではむしろマットで落ち着いた印象を狙っている。今回の素材は“書道の硯”や“エンジンのピストン”がイメージ」(同社テレビ事業部地域第三部日本担当参事の本村裕史氏)。

 リモコンも黒になり、従来製品のものよりシンプルだ。表面は触るとしっとりとした手触りの“ラバーマットブラック”で、各ボタンの中央をラウンドさせた形状がユニークだ。またシルク印刷は、視認性を高めるため、数字キーの数字など使用頻度の高いものは明るいホワイトとし、文字入力に使うアルファベットはネガ印刷といった具合にメリハリをつけている。

photophoto 各ボタンの中央をラウンドさせた形状がユニーク
photo

 EPG(電子番組表)はブラックをベースとした落ち着いた配色になり、フォントの解像度を上げて文字をキレイにした。起動やチャンネル切り替えにかかる時間は短縮。たとえば起動時間は約8秒とZ1000シリーズの14秒に比べて高速化している。

 一方、Z1000シリーズが持っていたネットワーク機能もブラッシュアップ。VoDサービス「4th MEDIA」の標準対応にくわえ、LAN HDD録画のサポート(ネットワーク接続したNASにハイビジョン録画できる)、DTCP-IP対応のDLNAクライアント機能などを備える。「新・テレビdeナビ」は、従来のテレビdeナビをデジタル放送に対応させたもので、VARDIAシリーズとイーサネット接続しておくと、テレビ側のEPGから録画予約を行える。

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