レビュー
2006年09月29日 09時38分 更新

レビュー:

新映像エンジンDIGIC III搭載で広角28ミリ、「IXY DIGITAL 900 IS」を試す (1/4)

コンパクトデジカメの定番「IXY DIGITAL」の新モデルは新映像エンジン「DIGIC III」や広角28ミリなどの新機能を搭載しながら、美しいデザインと使いやすいインタフェースを併せ持っている。早速試してみた。

 広角28ミリレンズ、光学手ブレ補正、新映像エンジン「DIGIC III」と注目のスペックを搭載したコンパクトデジカメの定番「IXY DIGITAL」の新モデル「IXY DIGITAL 900 IS」が登場した。

 新機能をふんだんに詰め込み、それでいながらコンパクトで美しい筐体を維持したIXY DIGITAL 900 ISをチェックしてみよう。

photo 見どころ満載のIXY DIGITAL 900 IS

DIGIC IIIは顔を追う

 やはり注目は新映像エンジンのDIGIC III。長らくキヤノンのデジカメを支えてきたDIGIC IIの後継として登場したDIGIC III。演算能力が向上し、高感度時の「ノイズリダクションテクノロジー」を搭載したほか、人物の顔を認識してピント合わせやAEを行う「フェイスキャッチテクノロジー」を搭載した。

 特にフェイスキャッチテクノロジーはおもしろい。富士写真フイルムが「FinePix S6000fd」で顔を認識する「顔キレイナビ」を採用しているほか、ペンタックスも「顔認識AF&AE」を搭載しているので業界初、というわけではないが、人物撮影をするには非常に便利な機能だ。

photo フェイスキャッチテクノロジーは、メニュー画面のAiAFの設定で「顔優先」を選べばいい

 顔キレイナビのように複数の人物を同時に認識することもでき、フェイスキャッチテクノロジーの場合、9人まで可能だという。多少横向き、下向きでもきちんと顔を認識し、その顔を追い続ける。顔を認識すると白いAF測距枠が顔の大きさで表示され、その顔が動くと「スルッ」という感じで追跡し、シャッターボタンを半押しするとAFとAEが働き、ピントが合うと測距枠が緑色になる。

 このフェイスキャッチテクノロジーは、たとえば集合写真、逆光撮影時、人物の手前に被写体がある場合、そんなよくある場面で、確実に人物にピントが合わせられる。認識は結構速いし、正確だし、素直に使っていて便利な機能だ。

 DIGIC IIIのもう1つの恩恵は高感度時のノイズ低減技術である「ノイズリダクションテクノロジー」と、それにともなうISO1600への対応だ。これまではFinePixのような高感度に強いデジカメに比べて見劣りしていた高感度対応だが、ISO1600まで対応したことで一気に追いついてきた。

 ただ、ISO1600ではかなり画質は低下する。ノイズが増えて解像感は低下し、さすがに等倍で見ると無理のある写真ではある。ただ、コントラストがそれほど低下しないのと、解像感が思ったよりは維持されていることから、L判印刷ぐらいなら結構使える印象だ。

 キヤノン自体は今回のDIGIC IIIに対して、これ以外は「基本性能の向上」ぐらいしか語っていないから何ともいえないが、スペック的な部分でいうとDIGIC II搭載の800 ISとそう大きな差はない。有効画素数が800 ISの約600万画素から710万画素に増えた一方、連写速度は秒間2.1コマから1.7コマに減った。しかし、撮影可能枚数はCIPA規格で約240枚から約270枚(液晶モニタオン)と増加しており、撮影に関わる部分ではそんなに差がない。動画性能も変わっていない。

広角レンズにISを搭載

 レンズは新たにワイド端が35ミリ判換算で28ミリの広角レンズを搭載した。焦点距離は28〜105ミリの光学3.8倍ズームで、倍率を伸ばしたことでテレ側でも十分な焦点距離が確保されている。

photo 800 ISは35ミリからのレンズだったが、900 ISでは28ミリからの広角レンズに。それでも全体のサイズは犠牲になっていない

 一般的に広角レンズは小型化が難しいため、こうしたコンパクトデジカメでは35〜38ミリスタートのレンズが多かったが、900 ISでは広角レンズを搭載。テレ側も105ミリが確保されているので、非常に使い勝手のいいレンズだ。

 しかもISも搭載。IXY DIGITALのようなコンパクトデジカメは構えにくく、その上さっと取り出してさっと撮る、という使い方がメインになるから、もともとISは非常に有効な機能だ。

photo ISの設定はメニュー画面から。ISは常時動作の「入」、レリーズの瞬間のみ動作する「撮影時」、上下方向の手ブレのみ補正する「流し撮り」の3種類。とはいえ、設定がメニューの階層深くにあるので、そんなに頻繁に変えることはなさそう

 それを最初に実現したのは松下電器のLUMIXだったが、キヤノンも着実に高倍率機ではないコンパクトデジカメにもISを搭載し始めており、IXY DIGITALでは2モデル目のIS搭載となった。

 ISの効果はもちろん絶大。ワイド端で1/4秒でもブレずに撮影ができるレベルで、これまではブレていたようなシーンでもピタッとシャープな画像が得られるだろう。

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[小山安博,ITmedia]

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