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リアプロでホームシアター環境の再構築を試みる(接続編)フルHDブラビア導入記(1/3 ページ)

» 2006年11月10日 15時39分 公開
[浅井研二,ITmedia]
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リアプロでホームシアター環境の再構築を試みる(導入編)

ひょんなことから、わが家のリビングでの視聴環境を見つめ直してしまい、突発的に機器のリストラを実施することとなった。これまでの110型画面+23型画面の2本立てから、50型1本という環境への移行は、果たして吉と出るか凶と出るか。


 KDS-50A2500の接続端子は、ビデオ入力が3基、コンポーネント入力(D端子)が2基、PC入力が1基(アナログRGB/D-sub15ピン)と、最近のテレビ製品では平均的な仕様だ。ただし、HDMI端子は3基を装備ずみと、少しばかり先んじている。そのうち1基は前面のカバー内にあり、主にソニーのハイビジョンハンディカム、あるいはPlayStation3との組み合わせを想定しているようだ。

photo HDMI端子は合計3基で、そのうち2基が背面に装備。その下に並んでいるのはPC入力で、音声入力が備わっていないように見えるが、実は中央の排気ファンを挟んだ反対側という、やや離れた位置にPC用音声入力が配置されている
photo 前面のHDMI端子はカバーを開いた部分にあるため、常時接続しておく機器には向かないが、ハイビジョンハンディカムなどの接続には便利だろう

 あらかじめ認識していた欠点としては、「i.Linkが省略されている」「HDMIがバージョン1.3ではない」ことが挙げられる。また、導入後にやや不便に感じたのは、「S端子を備えたビデオ入力は1系統のみ」という点。たしかに、HDMIやコンポーネント以外の映像入力端子は利用機会が減っているものの、さすがにS端子が1基のみでは、やや厳しいと感じる。

photo 映像入力はかなり豊富に見えるが、ビデオ入力に関しては、S端子つきは1系統のみで、ほかはすべてコンポジットのみに対応。写真ではS端子が2基見えているが、片方はシンクロ録画用の出力

 ソニーでは従来から、独自の映像信号処理技術「デジタル・リアリティ・クリエーション(DRC)」による、標準テレビ信号の高解像度化変換を売りにしてきた。実際、これまで利用していた液晶WEGAでもベガエンジン(ハイエンドモデルではないので、“いちおうDRC搭載”といったレベルだが)の恩恵を受けてか、SD信号入力時にも(美しいとはいわないものの)違和感の少ない映像を視聴できていた。

 このA2500シリーズでも、高画質回路技術として「ブラビアエンジンプロ」を搭載しており、そこには「DRC-MF v2.5」も含まれている。それゆえ、コンポーネント端子が不足しても、S端子を利用すれば、とりあえず間に合わせにはなるはずなのだが、かんじんの端子が1つしかないのではどうしようもない(コンポジット接続はさすがにちょっと……)。

 さて、以前のフロントプロジェクターとテレビを組み合わせたスタイルにおいては、映画とレーシングゲームはプロジェクターで大画面投影し、それ以外の映像視聴やゲームはほとんどテレビですませていた。これらをすべて、プロジェクションテレビ1台へまとめてやればいいわけだが、わが家の場合は少々ややこしい。なぜなら、プロジェクターでのDVD視聴に関しては、PCから表示を行っていたからだ。つまり、プロジェクターのパネル解像度(1280×720)に合わせて出力してやることで、無駄なスケーリングが介在しない映像を確保していた。

 実はA2500を選択した理由には、画質以外に、PCとの接続性に対する期待もあった。この製品ではHDMIが1080p対応なため、DVI→HDMI変換ケーブルを利用した場合、1920×1080解像度でもインタレース(1080i)に落とし込む必要もないだろう。また、PC入力(アナログRGB)の対応信号に関しても、条件つきながら1920×1080まで対応と仕様には記されている。なにより、リアとはいえプロジェクター系ということで、こちらの思惑どおりに“なにかとうまく処理”してくれるのでは、という甘い見通しもあり……。

 しかし、これらはあくまでも勝手な期待にすぎず、実際の表示具合は接続してみないとわからないものだ。そこで導入後に試したところ、いろいろと難が生じ、少しばかり苦労を重ねる羽目に陥ってしまった。

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