セッションモードは、ユーザーが演奏に参加するモードだ。マラカスやトランペットを持った「たまごっち」キャラクターが画面に登場。音楽に合わせてゲームボタンをタイミングよく押せば、楽器の音が出てセッションになる。キャラクターは19種あり、それぞれ持っている楽器(=音色)も異なるという。
ただし、最初から選択できるキャラクターは「くちぱっち」「まめっち」「めめっち」の3つだけ。ゲームをプレイして累積点数を積み上げると、キャラと楽器が増えていくという。
増えたキャラクターは、音楽にあわせてキャラが踊る「ダンスモード」でも使える。自動プレイのため、ユーザーがボタンを押す必要はなく、単に眺めているだけでいい。また、キャラクターと一緒に“舞台”も増える。最初に登場する舞台は校庭の「朝礼台」で、キャラが増えてくると「ディスコ」や「舞踏会」など、だんだんと派手なステージで踊るようになる。
たまごっちミュージックフィーバーは、7140円で12月9日に発売予定。本体には256Mバイトのフラッシュメモリを内蔵しており、テレビやオーディオ機器に付属のケーブルでつないで録音する。録音時間は約120分だ。アナログ録音のため、再生時間と同じ時間がかかるのは難点だが、「ターゲットは小学生」なので仕方ないか。
会場の隅には、日立製作所がブースを構え、裸眼立体視ディスプレイを使った「バーチャル3Dくちぱっち」を展示していた。実はこれ、7月の「日立uVALUEコンベンション2006」にも展示されていたものだが、今回は超音波センサーを使ってパワーアップ。ディスプレイの前で手招きすると、3Dのくちぱっちがユーザーのほうに歩いてくるようになった。子ども達が見たら大喜びしそうだ。
裸眼立体視ディスプレイは、日立グループが開発したIV(Integral Videography)技術を使用している。同方式は、液晶パネルの上に小さな半球形レンズを多数並べた構造(=マイクロレンズアレイ)で、異なるピクセルの光線情報が目に入って視差を作り出す仕組み。半球形のレンズから四方八方に光を出すため、頭を動かすと画角まで変わるところがおもしろい。
同社は6月にバンダイナムコグループとエンターテイメント分野における提携を発表しており、今回の試作機もその一環として開発されたものだ。では、これが将来の「たまごっち」になるのだろうか? 同社によると「現在はコストが高くて無理だが、将来的には可能性があると思いたい」とのこと。
「IV方式では、1つのレンズの下にRGBのうち1色しか置かないため(=3画素で1組)、細かい液晶が必要になります。試作機の場合、液晶パネルは5インチで1280×768ピクセル(300ppi)。玩具に使える価格ではありません」(同社)。
ただし、突破口はありそうだ。300ppiといえば、一部の携帯電話で使われているVGA液晶と同じ。つまり、携帯電話で広く採用されるようになれば、量産効果で製造コストは急速に下がる。「下がるといいですね」(日立)。
そんなわけで、10年前のたまごっちから、10年後のたまごっち(?)まで一度に見ることのできる記念イベント「オメデトー10しゅーねん! たまごっちワールド」は、11月17日(土)と18日(日)の両日に開催される。会場は、池袋サンシャインシティにあるワールドインポートマート・イベントホール。「ナムコナンジャタウン」のあるビルだ。お子様もお誘いあわせの上、是非どうぞ。
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