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会社で“蟻の巣”を育ててみた――バンダイ「ants life studio」レビュー?(1/2 ページ)

» 2006年12月01日 20時16分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
photo バンダイの「ants life studio」(アンツライフスタジオ)。7980円

 子どもの頃、アリの巣にイタズラした経験はないだろうか。小枝や小石を突っ込んでみたり、台所から砂糖を持ち出して巣にまいてみたり……。バンダイの「ants life studio」(アンツライフスタジオ)は、そんな誰にでもある経験を思い出させてくれる、ちょっとノスタルジックなインテリアトイだ。

 アンツライフスタジオは、液晶ゲーム機を縦型にして、スタンドを付けたようなスタイルをしている。画面はモノクロ4階調で、今となってはレトロな印象さえ受けるドット画だが、それが適度なデフォルメ効果を与え、オシャレに見えるから不思議だ。3インチの液晶画面は青色のバックライトを備え、まるで呼吸するかのようにゆっくりと明/暗を繰り返す。このあたりがインテリアトイたる所以だろう。

 なお、電源はACアダプタのほかに単4乾電池×3本も利用できるが、電池寿命は実測値で一週間程度と短い。また電池駆動の場合はバックライトの明るさも制限されるため、ACアダプタの使用をおすすめする。

 アンツライフスタジオには、メインの“アリの巣シミュレーター”にくわえ、デジタル時計の機能がある。時計のバックは大きな木と空の風景で、季節や時間によって違った表情を見せてくれる。たとえば、秋から冬に移り変わろうとしている11月なら、木が葉を落とし、ときどき虫の声が聞こえるといった具合だ。音が少々チープなのは“ご愛敬”。12月に入ると雪が降り始めた。

 さて、本題のアリの巣を作ってみよう。アンツライフスタジオは、日本全国に生息するクロヤマアリの生態を可能な限りシミュレートしている。たとえば「はたらきアリには内勤と外勤がいる」とか、「仲間が死んだらお墓に埋める」といった豆知識っぽい部分まで忠実に再現。そのリアリティは、日本蟻類研究会のお墨付きだ(監修済み)。

 アンツライフスタジオを起動すると、BGMとともに1匹の女王アリが地上に舞い降りる。そして小さな巣穴を掘り、産卵し、はたらきアリを増やす。はたらきアリたちは、毎日せっせと穴を掘って巣を拡張。えさを集めて女王アリの世話をする。そして、天敵が現れたら身を挺して戦い、大抵は負けて死んでしまう。自然は厳しいのだ。

photophoto 巣の成長はデータ画面で確認できる。右は4日目のデータ画面。アリはまだ女王アリ1匹だが、たまごが4つあることがわかる
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