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その部屋、乾燥してませんか? 加湿器の選び方バイヤーズガイド(1/2 ページ)

» 2007年01月19日 22時13分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 空気が乾燥する冬場は、加湿器が必需品という人も少なくない。実際、乾燥した空気は不快なだけではなく、呼吸器系など人の体にもさまざまな影響を及ぼす。喉や鼻の粘膜が乾くと抵抗力が落ち、風邪を引きやすくなるからだ。

 一般的に言われる理想的な湿度は45〜55%。たとえば暖房中の室内で適正な湿度を保つためには、1日に約5リットルの水が必要だ(部屋面積は30平米)。そこで今回は、部屋に潤いを与えてくれる加湿器をチェックしていこう。

スペック表の見方

 量販店の加湿器コーナーなどにいくと、いくつかのスペックを比較できるように配慮していることが多い。たとえばITmedia Shoppingの加湿器のページを開くと、各製品のスペック欄に「気化式 4L 500ml/h」などと表記されているはずだ。これは、加湿方式と貯水タンク容量、そして加湿能力を示している。

photo 容器自体が水タンクになったスチーム式加湿器、象印「EE-LE40」。タンクの口径が広く、内側はフッ素加工のため、掃除や給水が容易だ。加湿能力は400ml/h
photo 三洋電機の“AQUAPLUS”「CFK-VW50G」はヒーターレスの気化式。加湿量は最大500ml/h(気化式は室内の湿度によっ加湿量が変わる)。タンク容量は4リットル

 加湿方式は、大きく分けて「スチーム式」「気化式」「超音波式」があり、そのほかにスチーム式と気化式を合わせた「ハイブリッド」方式なども存在する。それぞれの特徴は下表の通り。

方式 概要 メリット デメリット
スチーム式 水をヒーターで沸騰させ、蒸気にする方式。ファンが付いているスチームファン式も多い 加湿のパワーが大きく、す早く加湿できる、水を煮沸消毒 消費電力が大きい、吹き出し口が熱くなる、蒸発皿に水垢などがたまることも
気化式 水を含んだフィルターに風を吹きつけて気化させる方式 消費電力は低め、湿度が高くなると自然に加湿量が抑えられる 立ち上がり時などの加湿パワーはスチーム式より劣る、定期的にフィルター交換が必要
ハイブリッド式 スチーム式と気化式を組み合わせたもの。湿度が低いときはヒーターを動かし、湿度が上がると気化式に移行する 立ち上がり性能と省エネの両立 製品価格は高め、定期的にフィルター交換が必要
超音波式 超音波で水の粒子を室内に拡散させる 低消費電力、製造コストが安い 水を放置しないなど衛生面の注意が必要

 加湿能力を示す「ml/h」(ミリリットル/時間)は、1時間あたりにどの程度の水分を室内に放出するかを表している。数字が大きければパワーがあり、広い部屋にも対応可能。目安としては、350ml/h以上で木造和室6畳間あるいはプレハブ洋室10畳程度。600ml/hなら木造和室で10畳またはプレハブ洋室17畳といった具合だ。

photo ナショナル「FE-14KFW」は1400ml/hのハイパワーモデル。木造和室24畳、プレハブ洋室38畳まで対応可能。タンク容量は10リットル
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