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スピーカー搭載で広がる楽しみ――サムスン「YP-K5」レビュー(1/2 ページ)

» 2007年01月19日 22時31分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 iPodなどの普及で、すっかり音楽を聴くメインのデバイスがポータブルプレーヤーになってしまったという人も多いだろう。CDを差し替える手間もなく、手持ちの音楽ライブラリを気軽に堪能できる利便性は既存製品にはないものだ。

 ただ、在宅時はどうだろうか。ポータブルプレーヤーはの利便性は捨てがたいが、室内でヘッドフォンをしたままというのもアレだ。PCで聴けば便利は便利だが、たいていのPCのスピーカー(特にノートPCの内蔵スピーカーでは)はお世辞にも、いい音で鳴るとは言い難い。

photo YP-K5

 そこで、在宅時にはポータブルオーディオに外付けスピーカーを組みあわせるという解決策が提案され、各種の製品(特にiPod用スピーカーの充実は目を見張るものがある)が登場している。ただ、そのような製品を使っても、別途購入する金銭的負担や帰宅してセットするという手間からは開放されない。

 日本サムスンの「YP-K5」は、スライド式のステレオスピーカーを一体化、外出時にはポータブルオーディオ、在宅時には小型オーディオとして利用できるユニークなスタイルを持つ製品だ。

 YP-K5は4Gバイトのフラッシュメモリを搭載、MP3/WMA/OGGの再生が可能なほか、前面に用意されている1.71インチ(解像度128×160ピクセル)のフルカラー有機ELディスプレイにはJPEG画像の表示も行える。

 主な操作を行うボタンはタッチセンサー式になっており、電源オフ時にはあたかも“モノリス”のような外観となる。このセンサーは感度も高く、利用する分に不具合を感じることはないが、完全にフラットなので、指先でキーを探っての操作はできない。利用頻度が高い再生/停止とボリュームぐらいはハードウェアキーがあっても良いと感じる。

photophoto 電源を入れると浮かび上がる操作インタフェース(左)、表面は完全にフラットで指をかけるところはない(右)
photo 上部側面には電源兼ホールドスイッチ、下部側面には3.5ミリステレオ端子とUSBケーブル用の独自端子を備える。サイズは98(幅)×47.5(高さ)×18.1(厚さ)ミリだ。

 操作インタフェースは十字キーと「進む」「戻る」の階層移動、およびプロパティの各ボタンで構成される。フラッシュメモリプレーヤーとしては一般的なインタフェースであり、同種の製品を操作した経験があれば、そう戸惑うことはないはずだ。すべての機能が一覧できるメインメニューは用意されておらず、音楽再生/FMラジオ/フォトビューワ/アラーム/設定の各項目を左右キーで切り替えて利用する。

photo 左上から音楽再生/FMラジオ/フォトビューワ/アラームの各アイコン

 このなかで特筆すべきはアラーム機能の充実だろう。1つのアラーム設定につき、アラームを鳴らすタイミング(1回/毎日/月〜金/月〜土/土日)、サウンド(プリセット3つ、任意曲1)、アラーム間隔(3/5/10分)が設定可能で、設定は最大6つまで保存できる。自分の設定した曲を鳴らせるのはうれしいが、アラーム画面ではなく、曲の再生画面からしか設定できないのはやや分かりにくい。

photo 再生中画面(左)、再生中画面から「戻る」ボタンを押すと曲リストが呼び出せる

 楽曲の転送については、付属ソフトの「Samsung Multimedia Studio」も利用できるが、ドラッグ&ドロップによる転送にも対応するので、既にiTunesやWindows Media Playerなどでライブラリを構築している場合はドラッグ&ドロップで転送する方が便利だ。ドラッグ&ドロップで転送しても、「アーティスト」――「アルバム名」といった階層構造は保持される。

photo 「Samsung Multimedia Studio」
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