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「亜空間通信Pod」の謎に迫る長編サイエンスミステリー(1/3 ページ)

» 2007年02月05日 05時31分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 去る2月2日、フレパー・ネットワークスは「亜空間通信Pod」を2007年の年末に発売すると発表した。亜空間通信Podは、裸眼立体視が可能な3Dディスプレイを搭載したインタラクティブ端末だ。残念ながら“亜空間通信”には対応していないが、まるでSF映画のようにバーチャルキャラクターとのコミュニケーションを楽しめるという。

photophoto 近未来的なデザインに“ぐっ”とくる「亜空間通信Pod」と拡張ユニットのイメージ図(左)。「目標価格は3万円台」(同社)だ。右は試作機による実際の映像

 まずは、上の写真を見てほしい。ディスプレイの前に浮き上がって見えるのは“手のひらサイズ”の女の子。亜空間通信Podでは、この立体映像とリアルタイムにコミュニケーションできる。たとえば、指で触れようとすると女の子がびっくり。息を吹きかけるとスカートが揺れ、電話をかけて会話をすることも可能。さらに「物質転送フィールド」に食べ物を置くと、中に転送されて……。

 ……書いている本人がよくわからなくなってきたので、ここからは昨年の「CEATEC JAPAN」で公開されたプロトタイプを参考にしながら、フレパー・ネットワークス広報部の鈴木和久サブゼネラルマネジャーに解説していただこう。

photo こちらがプロトタイプの全景。立体映像の下にある画面は各種情報を表示する「サブディスプレイ」。黒い円は「物質転送フィールド」だ

 まず3Dディスプレイのシステムだが、液晶パネルの表面に装着した特殊なレンズアレイにより、表示映像を前方に結像させる技術を採用している。女の子の上下にSF映画に出てくるホログラム装置のようなものが見えるが、「これは雰囲気を出すためのダミー」(鈴木氏)だそうな。

 液晶画面の周囲には、見えないように複数のセンサーが配置されていて、女の子に触れようとすると、センサーが指を感知して瞬時に“驚く”動画に切り替える。仕組みがわかると何でもないが、実際にやってみると3Dならではのリアルさがあり、なんだか気恥ずかしい。ちなみに同社が行ったプレマーケティング調査では、亜空間通信Podを体験した人の約11%が「照れた」という。納得できる結果である。

 なお、試作機のディスプレイは5インチ程度の大きさだが、製品版ではもう一回りから二回り大きくなり、横置きのワイド表示にも対応する見込みだ。理由は「長時間の使用でも目が疲れないよう、なるべく大きな画面を使いたいからです」。同社では3Dキャラクターを利用した英会話教材など知育分野のアプリケーションも検討しており、ある程度の長時間使用に耐えられる画面が必要なのだ。

photo マイクロソフト「2007 Office system」のキャンペーンでプレゼントされるオリジナルの「亜空間通信Pod」

 たとえば、マイクロソフト「2007 Office system」のキャンペーンでプレゼントされるオリジナルの「亜空間通信Pod」では、女性インストラクターの3Dキャラクターがソフトの使い方を教授(デモンストレーション)してくれるという。知育分野では、テレビ画面のような2D画面より、リアルに近い3D画面のほうが効果が期待できるという説もあるが、なにより相手は3Dの“女性教師キャラ”である。ユーザーが真剣に説明を聞くかどうかは別にして、萌え度 注目度は高い。

 なお、プレゼント賞品は製品版と比べるとインタラクティブ機能などは限定されるそうだが、当選者には6月頃に賞品が届くため、発売より半年も前にオリジナルキャラクター入りの亜空間通信Podが入手できる。申込受付期間は1月18日〜5月31日。詳細はキャンペーン告知ページを見てほしい。

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