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SDに対応した最強3倍ズームコンパクト――「FinePix F40fd」レビュー(1/5 ページ)

» 2007年02月21日 09時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 とうとうFinePixもSDメモリーカード対応になりましたなっ、が一番の話題になりそうな「FinePix F40fd」(以下、F40fd)。

 今やWiiにしろ液晶テレビにしろ、多くのデジタル家電がデジカメ画像をテレビに表示するための機能を有し、ハイビジョンテレビならデジカメの絵もかなりきれいに表示できるとあってニーズも増えていくと思われる昨今、そういうデジタル家電の多くはSDメモリーカードスロットのみなのだ。

 そんな意味で、F40fdがxD-ピクチャーカードとSDメモリーカードの兼用スロットを搭載したのは英断といっていい。従来のユーザーはxD-ピクチャーカードをそのまま使えるし、新しいユーザーや他社からの買い換えユーザーはSDメモリーカードを使えばいいのだ。

 FinePix F系は高感度時の画質が非常によく、評価も高かったシリーズ。これでSDメモリーカードが使えることで、ためらっていた人も迷うことなく手にできるだろう。

photo FinePix F40fd

F31fdより薄くスマートになったボディに830万画素

 FinePix F40fdはどんなデジカメか。少なくとも、2006年秋に出たF31fdの後継機ではなさそうだ。日本では「FinePix F10」→「FinePix F11」→「FinePix F30」(以下、F30)→「FinePix F31fd」(以下、F31fd)と「FinePix F20」(以下、F20)が飛ばされた格好だが、実は日本未発売のF20というモデル(F30の廉価版のような位置づけかと思う)が海外ではあったのだ。

 型番からいけば、F40fdはF31fdの後継機というより、F20の後継機っぽい。そのためか、F31fdに比べて絞り優先・シャッタースピード優先AE機能がない、最高感度がISO3200ではなくISO1600(ただしモードによってはISO2000まで上がる)という違いがある。

photophoto レンズ収納時(左)と撮影時(右)。F10〜F31fdと続くシリーズに比べて、薄くなると同時に丸みを帯び、個性的ではなくなったが、親しみやすいデザインになった
photo 正面から見ると、上面が少し湾曲しているのが分かる。こういう微妙な曲線がよりスマートに見せている。電源オン時はグリップ部のLEDが赤く光る

 でも、実際に使ってみると、F31fdに劣るような感じはない。むしろ、F31fdよりずっと薄くスマートになったし(4ミリ以上薄くなった)、丸みを帯びたボディのおかげで手にも優しく感じる

photo 右側面。ストラップ穴がある。上面に向かって細くなることでより薄く感じられる
photo 上面から見ても曲面をうまく使って薄く見せているのが分かる。ズームレバーはシャッターボタン周りに移動した。これはいい。
photophoto 左側面には赤外線ポートとコネクタが。レンズは2段沈胴式。1/1.6インチと大きめのCCDを搭載しながらこの薄さは悪くない

 それでいてレンズは36〜108ミリ相当の3倍ズームと変わらず。CCDも1/1.6インチのスーパーCCDハニカムHRと大きなCCDを採用。画素数は630万画素から830万画素にアップした。F31fdより画素数が上がった分だけ最高感度は落ちた格好だが、競合モデルに対して画素数でも遜色なくなったのはアピールポイントだ。

 最短撮影距離は広角側で7センチ。絞りはワイド側でF2.8。

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