ITmedia NEWS >

ドラムの角度が変わる洗濯乾燥機、三菱「ムービングドラム」登場(1/2 ページ)

» 2007年03月19日 14時29分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 三菱電機は3月19日、洗濯・脱水・乾燥などの工程でドラム角度が変わる洗濯乾燥機「ムービングドラム」(MVW-VD1)を発表した。ドラムを動かすことで、ドラム型洗濯機とタテ型洗濯機の“良いとこ取り”を目指した新機構。5月上旬に発売する予定で、価格はオープンプライス。店頭では25万円前後になる見込みだ。

photophoto 「ムービングドラム」(MVW-VD1)。洗濯容量9キロ/乾燥容量は6キロ。ホワイトとシルバーの2色をラインアップする

 ムービングドラムは、ドラム角度を傾斜0度(垂直)から20度まで自動制御する。たとえば洗濯物を出し入れときは、洗濯槽の背面側が8センチほど持ち上がり、20度の傾斜がつく。「槽全体が見渡せるほか、自然な姿勢で作業ができるため、腰や脚にかかる負担が軽減できる」(三菱洗濯機の開発・製造を担当する日本建鐵の石川則彦ランドリー技術部長)。

photophoto カットモデルによるデモンストレーション(左)と上から洗濯槽を眺めた写真。奥に見えるのが“アクティブフィン”

 洗濯時には、洗濯物の量によって角度を変える。衣類の重量が6キロ未満のときは、ドラムに15度の角度をつけ、ドラム式洗濯機に近い方法で洗浄する。洗濯槽の底に備えた“アクティブフィン”が洗濯物を上下に動かすため、節水しながら短時間でキレイに仕上がるという。洗濯時間は約35分と従来機(MAW-HD88X)と比較して約56%短縮した。

photophoto ムービングドラムの概要(左)と操作部

 ただし、洗濯物の重量が6キロを超える“大物”の場合は、傾斜角が0度になる。「斜めのドラムでは、どうしても前後にアンバランスができて振動が大きくなる。0度にすれば洗濯槽の容量を最大にでき、脱水時にも重心が中央で安定する。衣類が均等に広がり、外へ伝わる振動も少ない」(同社)。これは、従来のタテ型洗濯機と同じスタイル。同じ理由で脱水時も傾斜角は0度になる。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.