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どこまでも自然さを失わないノイズキャンセル――ソニー「MDR-NC60」レビュー(1/2 ページ)

» 2007年03月22日 00時40分 公開
[ITmedia]

 “ノイズキャンセルウォークマン”ことNW-S700シリーズも好調なソニーから、久しぶりに高級志向のノイズキャンセリング(NC)ヘッドフォン「MDR-NC60」が登場した。前モデルにあたるMDR-NC50(レビュー)の登場が2004年12月のことなので、2年以上の間が空いたことになる。

 MDR-NC50は「周囲の騒音を約1/5に低減」というキャッチフレーズを掲げて登場して話題となった製品だが、新製品はさらにノイズキャンセル効果を高め「約1/6に低減」をうたう。ポータブルプレーヤーの普及によって製品数も増加し、急激に選択の幅が広がったノイズキャンセリングヘッドフォンだが、本製品のパフォーマンスはどれほどのものか、レビューを通じて探ってみた。

photo MDR-NC60

 外見は耳全体を覆う一般的な密閉ダイナミック型のヘッドフォンで、CCAWボイスコイルを採用したドライバーユニットの口径は40ミリ。ハウジングの大きさを実測すると、約9.6ミリ(縦)×約8ミリ(幅)×約4.7ミリ(厚さ)であり、同種他社製品と比較してもほぼ同サイズといえる。

 右ハウジングには電池ボックスとノイズキャンセリングのON/OFFスイッチ、動作確認用LED。左ハウジングには押している間のみ音をミュートする「MONITOR」ボタンが用意されている。電源は単四形乾電池1本を利用し、約30時間の利用が可能。ヘッドフォンとしては電源OFFの状態でも機能するが、MONITORボタンはノイズキャンセリング利用時にしか機能しない。

photophoto 右ハウジング(左)と左ハウジング(右)

 ハウジングが90度回転することで付属のケースに収納可能だが、「SE-MJ7NS」(東北パイオニア)などのような折りたたみ式ヘッドバンドなどは備えていない。

 MCR-MD50はハウジング面がミラー加工されており、やや若年層向けの雰囲気だったが、本製品ではヘアライン加工に変更されており、AV機器らしい高級感のあるデザインとなっている。ヘッドバンドやイヤーパッドもソフトな肌触りの素材が使用されているほか、パッドの弾力も適度。高級ヘッドフォンらしい素材感を備えているといえる。

photophoto ハウジングを90度回転させることで付属ケースに収納できる(左)、ヘアライン加工されたハウジング(右)

 重量は約230グラムとさほど軽量ではないが、重量バランスに優れており、装着時に重さを感じることはない。それにハウジングは内部空間が広めにとられており、装着時には耳全体をソフトにカバーする。NCヘッドフォンとしてはクランプ圧も弱めに設定されており、付け心地は非常に快適だ。

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