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働く男の通勤ワンセグ、ソニー「XDV-100」(2/2 ページ)

» 2007年04月09日 12時26分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 操作部は右側に集中している。中央のジョグレバーは、ワンセグやラジオの視聴中にチャンネル切り替えに使うほか、EPGや設定画面では項目の選択・決定に使用する。上下に動かせばチャンネルの順送り/逆送り、押し込むとプリセットのチャンネルリストが表示され、チャンネルを直接指定できる。動きはスムーズで、押し込んだときの感触も良好だ。

 ジョグレバーの上にある「画面/バンド」ボタンは、ワンセグ視聴中には画面サイズ(ノーマル/サイドカット)変更および電子番組表表示に、またラジオ視聴中はAM/FMの切り替えに使用する。EPGに専用ボタンが割り当てられていないのは残念だが、これはすぐに慣れると思う。設定画面もジョグスイッチの操作を理解していれば特に戸惑うことはない。チャンネル設定などの設定作業は、説明書がなくても容易に推測できるレベルだ。

photophoto チャンネルスキャン中(左)。見つかったチャンネルは3パターンまで記憶できる(右)。このほか、地域を選択してプリセットすることも可能だ
photophoto 設定画面。画質などの設定は、実際の画面を見ながら調整できる
photophoto 電子番組表(EPG)の番組情報表示(左)。オートオフ設定は、30分、60分、90分、120分の4パターン(右)

 ただ、テレビやラジオの視聴中に「設定」ボタンを“長押し”すると、スピーカーとイヤフォンの音声出力が切り替わる点は少し戸惑うかもしれない。イヤフォンを繋いでいても、出力がスピーカーになっていれば音が出るし、逆にイヤフォンを繋いでいなくても音が出ないことになるからだ。

 このような仕様になったのは、ラジオ使用時にイヤフォンコードをアンテナとして利用するためだろう。したがって、イヤフォンを繋がずにラジオに切り替えると、“イヤフォンが繋がっていないとダメ”と注意されてしまう。

photophoto ラジオ視聴時は、イヤフォンがアンテナの役割を果たすため、音声出力の違い(イヤフォン、スピーカー)を問わずにイヤフォンを接続する必要がある。もちろん、その場合もスピーカーから音を出すことは可能だ
photophoto スピーカー出力時のアイコン(左)とイヤフォン出力時(右)

 ワンセグ専用のポータブル端末と聞くと、どうしても「ケータイでいいじゃん」と思いがちだ。しかし、実際にXDV-100を使ってみると、ターゲティングのしっかりした製品であるとわかった。

 軽いボディに片手で操作できるジョグレバー、そして見やすいフォント。さらに簡易スタンドにもなるカバーは、エコ出張(新幹線)のお供に最適だ。ケータイをテレビ視聴に使うと、どうしてもバッテリー残量が気になるし、なにより会社支給の携帯電話を使っている人は機種変更もままならないだろう。かといって、2台持ち歩くと400グラム程度と重くなってしまい、しかも毎月のコストも馬鹿にならない。

 なにより、同機のようなFM/AMチューナーとワンセグの組み合わせは、スポーツ中継などの場合に補完的な使い方ができる。たとえば、本を読みながらラジオを聞き、いい場面になったらワンセグにチェンジ。逆に、ワンセグを見ているときに電波状況が悪くなっても、ラジオなら聞き続けられる場合が多い。内蔵バッテリーの連続視聴時間はワンセグの場合で約5時間半(イヤフォン使用時)。AMラジオなら約30時間(同じくイヤフォン使用時)のスタミナ仕様で、長距離通勤でもバッテリー切れの心配はほとんどない。

 欲をいえば、会社でも充電できるよう、USB端子などを付けてほしいところだが、余分な機能を付けて重くなったら、おそらくXDV-100の魅力は半減してしまう。お父さんのための通勤ワンセグは、これでいいのだ。

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