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松下、“VIERAリンク対応”の3.1chラックシアター2機種中身はテクニクス?

» 2007年04月10日 21時39分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 パナソニックは4月10日、3.1chラックシアター「SC-HTR300」と「SC-HTR200」を発表した。HDMIコントロール機能「VIERAリンク」に対応し、VIERAのリモコン1つで操作できる“お手軽シアター”だ。ただし、その中には「テクニクス」の高級スピーカーで培った技術が詰まっている。

photophoto 3.1chラックシアター「SC-HTR300」。コーナーに収まるよう、本体後部をカットしたデザイン。ラック部にはガラス扉を採用している
製品型番 SC-HTR300 SC-HTR200
推奨テレビサイズ 37V〜50V型 32V〜42V型
外形寸法 1300(幅)×400(高さ)×458(奥行き)ミリ 1080(幅)×400(高さ)×458(奥行き)ミリ
重量 約47.1キログラム 約42.1キログラム
耐荷重 約80キログラム
ラック部 最大4台のAV機器を収納可能 最大2台のAV機器を収納可能
アンプ部 フロント40ワット+40ワット、センター40ワット、サブウーファー100ワット
接続端子 光デジタル×2、同軸デジタル×1、HDMI入力×1、HDMI出力×1
実売価格(※1) 10万円前後 9万円前後
発売日 4月27日
※1:価格はオープンプライス

 2機種ともフロントL/Rとセンター、サブウーファーの3.1chシステム。ドルビーデジタル、DTS、AACのデコーダーを搭載するほか、ドルビー・プロロジックやドルビー・バーチャルスピーカーをサポート。2ch音声もバーチャルサラウンド再生が行える。また、独自技術の「リアルセンター機能」は、セリフやボーカルをクリアにしつつ、テレビ画面の前方に定位させるという。「映像と音の一体感が増し、より自然に聞こえる」(同社)。

 フロントおよびセンターのスピーカーは、1つのユニットでありながら「低音域〜中高音域」と「高音域」を個別に駆動できる「ハイブリッド2Wayコーンスピーカー」を採用した。低音域〜中高音域再生時には振動板全体が駆動するが、高音域再生時にはコーンの内周部だけが振動してツィーターになるという。

 さらにユニークなのは、不要な低音振動をカットする「振動キラー」搭載のサブウーファーだ。振動キラーは、2つのユニットを本体の左右に対向配置することで、駆動時の反作用(不要な振動)を相殺(キャンセル)。約65%抑制する仕組みだ。ラック部にガラス扉を使用できたのも、低音振動を抑えたためだという。

photophoto リモコンが付属する。ただし、操作はVIERAリンクが中心になるため、リモコンは主に設定作業用となる

 「振動キラーは、テクニクスのスピーカー『SB-M10000』に使われたD.D.D.(デュアル・ダイナミック・ドライブ)方式そのもの。自動車の水平対向エンジンと同じ原理で、床や壁への振動伝播と本体の共振を抑える」(同社)。

 ちなみにSB-M10000は1本230万円の高級スピーカーだった。「テクニクスブランドは、今では一部のDJ機器に残るだけ。しかし、このラックにはテクニクスの技術が詰まっている」。

photophoto D.D.D.(デュアル・ダイナミック・ドライブ)方式の概要とデモ。スピーカーが離れているときに駆動すると振動するが、ぴったりつけるとおさまる

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