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第70回 フットサルとサッカーの関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/4 ページ)

» 2007年04月12日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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 春になってJリーグもプロ野球も始まり、何かとスポーツ観戦の季節。というとわざとらしいけど、今まで何度か取り上げたスポーツの撮影術は「身近な人が行う身近なスポーツを間近で撮る」というコンセプトだった。自分の子供が野球してる姿を撮る、自分で参加しながら合間にその様子を撮る、という感じ。

 でもこのジャンルで忘れてならないのは「観戦撮影」だ。体育館にバスケットボールやバレーボール、フットサルの大会を観にいって撮る。屋外の競技場に野球やサッカーの試合を観にいって撮る。そういうケースの方が意外に多いもの。観戦がメインだけど、せっかくだから撮影して帰りたいと思う人も多かろう。

 そこで今回は撮影許可を取り、体育館のフットサル大会と、屋外でのサッカーリーグの試合を撮影してみた。

体育館での撮影は難しいのでたくさん撮るべし

 まずは体育館編だ。今回は各地域のフットサルチャンピオンチームが全国優勝を争う「第7回 FUTSAL 地域チャンピオンズリーグ」の準決勝を。

 一番重要なのは「撮影禁止の競技会では撮らない」こと。女子のシンクロナイズドスイミング大会では原則撮影禁止(親御さんなら許可を得てOKとか)ということもあるし、撮影に際して細かな制限事項のある大会もある。

 2番目は「フラッシュを焚かない」こと。体育館は外に比べると暗いので、オートで撮ると勝手にフラッシュが焚かれることが多い。でも「フラッシュの光はぜったいにフィールド(選手が競技しているエリア)まで届かない」ので無駄だ。その上「フラッシュの光は選手の邪魔」なのだ。普通に考えて、フラッシュの光が目に入ったらいやなもの。選手の邪魔になることをすべきではない。

 3番目は「体育館のような明るいとはいえない室内でコンパクトデジカメを使ってスポーツを撮るのは非常に難しい」ということ。

 体育館でのスポーツは撮影条件としてはかなり悪い。

 1)暗いのでシャッタースピードが遅くなる

 2)シャッタースピードがある程度速くないと選手がブレてしまってちゃんと写らない

 という二律背反した状況で撮らねばならないからだ。

 一番簡単なのは「止まってる状態の選手を撮る」。好きな選手の姿や顔を撮れればいい、という人はそれでOKなので、手ブレとピントに気をつけてしっかり撮るべし。だが、ダイナミックなプレイを撮りたいときはそれでは済まない。

 そういうときは「感度を上げる」のが一番いい。

 ただ、あまり感度を上げると画質が極端に落ちる。大雑把にいって、4〜5年前のデジカメならISO200が、2年前のデジカメならISO400が、最新のデジカメでもISO800が上げる限度だろう。

ISO1600に無理矢理感度を上げて撮ると(左)、動きは止まるけど、細部がつブレちゃって顔もよく分からない。ISO800ならギリギリいけるかなという感じだ(右)。両方とも利用したカメラはソニーの「DSC-T100」だ

 次に注意すべきはピント。選手の動きが激しいスポーツだと、決定的瞬間は突然やってきて突然消え去るもの。「あっ」と思ってからシャッターを押していては遅いのだ。無理にぐいっと押すとピントがちゃんと合わないうちに撮れてしまい、こんな写真になる。

 あっ、と思って慌てて撮ったら間に合わなかった上にピンボケ。ボケてるくらいならブレてる方がずっとましである。

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