ITmedia NEWS >

薄型なのに手ブレも広角もマクロもOK――リコー「Caplio R6」レビュー(1/5 ページ)

» 2007年04月13日 17時29分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
今回あらたにレッドがラインアップされたボディ。角が取れてスマートに。鏡胴が大きいのも特徴

 28〜200ミリ相当というレンズに手ブレ補正付という驚異のスペックで「Caplio R3」が登場したのが2005年秋。そこから4代目でとうとうここまできたか、と感慨深くさせられる「Caplio R6」(以下、R6)。

 今までのCaplio Rは「見た目より実用性」という印象が強かったのだけど、今度のR6はとってもオシャレになった。

 このレンズスペックを保ちつつさらに薄くなったにもかかわらず、デザインも柔らかくなり、カラバリも増え、持った感じも手に優しい。

 「広角から望遠まで使える、CCDシフト式手ブレ補正を搭載した小型軽量のコンパクトデジカメ」という基本コンセプトは決まっているのだから、あとはいかに完成度を高め、煮詰めていくかにかかっているのだ。

やはり28〜200ミリの手ブレ補正付は魅力的

 Caplio R6の一番の特徴はなんといってもレンズ。28〜200ミリ相当で明るさはF3.3〜5.2。薄型で広角ということで若干暗いが、200ミリでF5.2は悪くない。CCDは720万画素でCCDシフト式手ブレ補正機構が付いている。

黒いボディが前モデルのR5。R6の方が薄くなった上に丸みのある優しいデザインになったことが分かる。上面のシルバーのラインも柔らかい曲線に。電源ボタンとシャッターボタンの位置が入れ替わり、間違って電源を押しちゃうこともなくなった。シャッターボタンが丸くなり周りにズームレバーがついたのもよい

 レンズは収納時に一部が横にずれることで薄さを実現する「ダブルリトラクティングレンズシステム」で厚さ20.6ミリを実現。写真を見てもらうと分かるが、前モデルの「Caplio R5」(以下、R5)より明らかに薄くてスマートだ。

正面から。R5まではフラッシュの横にあったパッシブAF用センサーがなくなり(コントラスト検出AFのみとなった)、AF補助光がついた
側面から。レンズは三段沈胴式で収納時は非常に薄い

 広角から望遠まで、に加えて最短撮影距離が短いのも特徴。ワイド端でレンズ前約1センチ(ただし、マクロ時のワイド端は31ミリ相当になる)、テレ端でも約25センチまで寄れる。200ミリ相当でここまで寄れるデジカメはまずない。マクロ時は画面内の好きな位置にAFスポットを置ける「AFターゲット移動機能」もある。

 AFに関しては流行の顔検出AF機能も追加された。ただ、シーンモードの「フェイス」(ポートレートとは別に用意されている)でしか使えず、認識の速さや精度ではやや先行メーカーに及ばないか。

 ISO感度は64から最高1600まで。

 ISOオート時は最高ISO200だが、「AUTO-HI」モードが用意され、さらにオートのまま高感度まで上げてくれる。「AUTO-HI」時の最高感度は設定によって400/800/1600のどれかから選ぶことができる。ただISO800以上ではかなり画質劣化が見られるため、通常は「400」にしておくのがいいだろう。ISO感度がオートだとISO感度がもっと細かく変化する。

       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.