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ちょっと気になるネットの話題「ねとらぼ」
連載2007年05月07日 08時56分 更新
麻倉怜士のデジタル閻魔帳:ソニーの久夛良木から、全人類の久夛良木へ (4/4)カギはCell、全人類のための久夛良木へ――辞任が発表されてから、まだ具体的にどのようなアクションを起こすかアナウンスされていませんね。 麻倉氏: 辞任した直接の理由な何かと考えれば、それは「新しいこと」がしたかったからではないかと思います。そして、その「新しいこと」のカギはCellプロセッサにあると思います。 彼はCellプロセッサでネットワークを縦横に活用し、新しいエンタテイメントを作りたいという構想を持っています。明示こそはされていませんが、10年近くも前からCellプロセッサを準備していることからも明らかでしょう。 2003年に行った私との対談で、こんなことも言っていました。 「(Cellをつかった)そのスーパーコンピュータの中に何を入れるか(中略)。例えば映画の好きな人だったら映画の中の世界、つまりセットです。セットとかキャラクターとかいろんなものをその中に作ってしまう。ゲームならMMORPGのような全員が1つの共有するようなロールプレイングゲームをその中に作るかもしれないし、その中にサーキットを作って車を走らせるかも知れない」 「Cellのメリットは(中略)、たくさんあればあるほどそれを総合的にまとめた力は凄いということです。(中略)自分はCellを5個持っている、麻倉さんは50個持っている、それらを集めれば全体で5000倍はいかないかもしれないけれど、少なくとも1000倍のパワーを得ることができるわけです。そうなるとムーアの法則を遙かに超えるわけです」(「久夛良木健のプレステ革命」より)
「ソニーの革命児たち」は文庫化(「久夛良木健のプレステ革命」)されたほか、外国語版として写真の韓国語/英語/中国語版のほか、ポーランド語版も出版されているいずれにしても、ネットワークを使ってコンテンツを楽しむ事業をしたい、Cell、もしくはポストCellのスーパープロセッサを使った横断的なプラットフォームを作っていきたいというのが、今の彼の本音ではないでしょうか。 彼は1998年に「まだ目的の3合目」と話しています。その目的、夢は周りからすると計り知れない部分があることも確かですが、それだけに彼の提供してくれる「ワクワク感」は想像を超えたものになるでしょう。“21世紀のソニー”ともいえるような驚きや感動をもたらしてくれるのではないかと期待してしまいますね。 見せてくれるのは、きっとネットワークを基軸にした新しい世界です。それはゲームやプレイステーションといった枠にとどまらず、コンピュータを使ったまったく新しいエンタテイメントとして私たちの前に現れるはずです。本当の意味での「アトム(物質)からビットへ」を実現してくれる人になるのではと思います。 彼のしたいことはまさに、夢の実現ではないでしょうか。これまでは「ソニーのための久夛良木」でしたが、これからは「世界のため、全人類のための久夛良木」として才能を発揮してほしいと切に願います。発表後に久多良木氏に感想を聞いたら、「発表後は、柵から離れて気分が軽くなり爽やかな気分です。次なるチャレンジを楽しみに」とおっしゃていました。ほんとうに次なるチャレンジが楽しみですね。 麻倉怜士(あさくられいじ)氏 略歴 1950年生まれ。1973年横浜市立大学卒業。 日本経済新聞社、プレジデント社(雑誌「プレジデント」副編集長、雑誌「ノートブックパソコン研究」編集長)を経て、1991年にデジタルメディア評論家として独立。自宅の専用シアタールームに150インチの巨大スクリーンを据え、ソニー「QUALIA 004」やBARCOの3管式「CineMAX」といった数百万円クラスの最高級プロジェクターとソニーと松下電器のBlu-ray Discレコーダーで、日々最新AV機器の映像チェックを行っている、まさに“映像の鬼”。オーディオ機器もフィリップスLHH2000、LINNのCD12、JBLのProject K2/S9500など、世界最高の銘機を愛用している。音楽理論も専門分野。 著作
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