ITmedia NEWS >

液晶テレビの付加機能をコストに換算してみようパーソナルTVバイヤーズガイド(後編)(1/3 ページ)

» 2007年06月01日 17時56分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 前編に続き、26V型液晶テレビ6機種の詳細をみていこう。今回は各モデルに搭載された付加機能にフォーカスする。ピックアップした製品がエントリーもしくはスタンダードモデルということもあって強力な付加機能を持つ製品は少ないのだが、逆にいえば製品ごとの差は大きくなる部分だ。

 ある機能にどの程度の魅力を感じるか、という点は重要だ。たとえば、松下「TH-26LX70」などはSDカードスロットを備えているが、動画には非対応と用途は限定されている。リビングに置くならメリットも感じるかもしれないが、パーソナルユースという視点だとまったく必要を感じない人も多いだろう。少なくともPCユーザーであれば、PCの方が速くて綺麗で良いし、そもそもいつまでもメモリカードに画像を入れておかないよ、とスパっと切り捨てられる付加機能ではないかと思う。

 可動式のスタンドも付加機能の1つだろう。26インチクラスでは以前は多くの製品が可動式のスタンドを備えていたが、現在は多くの製品が固定式に移行してしまっている。今回は6製品全てが15キロ以下と軽量化も進んでおり、画面を動かす必要性が減ったという考え方もできるが、やはりコストカットの象徴ともいえる部分だ。事実、ティルト(上下角変更)機能を持つ製品はなく、スイーベル(左右角変更)機能を備えていたのも東芝「26C3000」と三菱「LCD-H26MX7」、ソニー「KDL-26J3000」だけだった。

photophoto 東芝「26C3000」のスイーベル機能。左右各15度の稼働領域がある

 筆者の個人的な見解ではあるのだが、リビングなどでは視聴位置に設置場所を合わせる、もしくは逆ということが多く、スタンドが固定式でも困らないと思う。しかしパーソナルユース――つまり個人の部屋での利用となると、設置場所も制限されるだろうし、視聴する位置もソファだったりベッドだったり机の椅子だったりと、むしろさまざまな角度から見ることが多いのではと思われる。たとえ左右各15度程度でも動かすことができると有り難い場面も多いはずだ。さらにいえば、ケーブルの着脱など、背面へのアクセスという点でも有効だ。あくまで付加機能としてだが、製品選択の際には要か不要化を考慮した方がいい。薄型テレビ向けの回転台も販売されているが、5000〜10000円程度と買うと意外と高価なのだ。

インタフェース類をチェック

 今回の6製品はエントリー、ベーシックモデルということもあり、AV入出力端子も付加機能と捕らえて良い。パーソナルユースという視点で見ると単純にAV機器が繋がる数という点で絶対数が足りないと思える製品はなかったが、ハイビジョン対応のAV機器をどれだけ接続するのか? という部分は考慮した方が良いだろう。

photophotophoto 左からソニー「KDL-26J3000」、日立「W26L-H90」、松下「TH-26LX70」の背面端子。いずれもHDMIを2つ搭載している

 とくに、ゲーム機器は一昔前なら差し替えつつ使う方法も通用したが、ゲーム機のハイビジョン対応が進んだ現在では、背面のHDMI端子やD端子で同様に使うのはかなり面倒だ。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.