DIGITAL COWBOYの「CA-K7」は、ポータブルカラオケマシンだ。普段は、内蔵の1GバイトメモリにMP3やWMAなどの楽曲ファイルを入れて持ち歩けるポータブルオーディオプレーヤー。しかし「いざ宴会」となれば、意外なほど本格的なカラオケ機能を提供してくれるのだ。
カラオケ機能付きのオーディオプレーヤーは以前から存在するが、多くはボイスキャンセリング機能が付いているだけで、歌詞カードを見ながら歌の練習をするくらいしか使い途がなかった。画面に表示される歌詞を見ながらマイクで熱唱する、というカラオケ本来の楽しみ方ができず、すぐに飽きられてしまうケースも多かったように思う。
しかし、CA-K7のカラオケ機能はかなり本格的だ。音源にはMP3ファイルを使用し、ボイスキャンセラーでメインボーカルだけを聞こえなくする。液晶画面には楽曲と連動した歌詞を表示し、内蔵のマイクはエコー機能付き。しかも、ピッチやキーの変更、採点といったお馴染みの機能まで備えている。まあ、「大陸志向」ブランドの製品なので少々アレな部分もあるのだが、そのあたりは後で紹介するとしよう。
音楽プレーヤーとしても一通りの機能を備えている。対応する音楽ファイルは、MP3、WMA、OGGの3種。このほかにJPEGやTXTの表示、動画再生(.avi)やFMラジオの視聴も可能で、ボイスレコーディング機能なども備えている。多機能なオーディオプレーヤーに「カラオケ」という付加価値を加えたものと考えれば分かりやすい。
さて、概要がわかったところで、まずは外観からチェックしていこう。本体はツヤのあるブラックをベースにした縦長スタイル。液晶画面は1.8インチで、128×160ピクセル/6万5000色表示が可能だ。側面には電源や「KARAOKE」機能を直接起動するボタンを備え、上面にはマイクを装備した。
構造上、内蔵マイクを使用しているときは画面を見ることができないわけだが、実はCA-K7にはAVケーブルが付属していて、これを自宅のテレビやカーナビに接続すると、歌詞画面を出力できる仕組みだ。出力端子は一般的な黄・白・赤のコンポジット端子のため、接続するテレビを選ばない。
操作ボタンはタッチ式で、操作時には赤く光るのがお洒落だ。ただ、操作体系が独特のため、最初は少し戸惑うかもしれない。
まず、上下左右の方向キーの中央にあるのが「MENU」ボタンである。普通なら再生ボタンか決定ボタンのはず。しかもユーザーが期待するようなメニューリストは「MENU」ボタンではなく、右上の「モード」ボタンで表示される。このあたりが操作をややこしくしている。
また、タッチ式ボタンは“押した”ことに反応するのではなく、指をボタンから“離した”ときに動作する仕様のようだ。おそらくモードメニューなどを“長押し”で起動するためだと思われるが、動作が遅れ気味なので、最初は押し間違えたのかと疑ってしまった。
楽曲を選ぶときの操作も独特だ。楽曲一覧から左右の方向キーでディレクトリを下っていくところまでは他社製品と変わらないが、目的の曲を見つけて再生を開始するときも「右」ボタンを押す。たしかに、ディレクトリを下っていくときは「右」を押し続けるため、理にかなっているといえなくもないが、普通は「再生」ボタンか決定ボタンに割り当てられているはず。実際、同機でもモード選択メニューからFMラジオなどを起動する際には「MENU」ボタンで“決定”する。なんだか一貫性に欠けるユーザーインタフェースだ。
さて、操作性についてはファームウェアアップデートもしくは“慣れ”を期待するとして、肝心のカラオケ機能を使ってみよう。
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