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SEDの当面見送りで有機ELの人気爆発?+D Voice

» 2007年06月15日 22時19分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 毎度お馴染み「QuickPoll」。今回は“SEDの製品化当面見送り”という時事ネタで、消費者の購買意欲がどのように変化するかを探った(ちょっと大げさ)。

 結果はご覧の通り。液晶やプラズマといった現在主流の製品にそれぞれ10%程度なのに、まだ製品化されていない有機ELに37%もの票が集まった。5月に行った「次に買うならどのテレビ?」でも有機ELが42%を占めたが、正直なところ、今回のお題でここまで支持を集めるとは意外が気がする。

 周知の通り、有機ELは年末に製品化される予定だが、最初に出てくるのは11V型である。55型でスタートするはずのSEDと直接競合するとは考えにくいし、どちらも試作機が何度か展示会に並んだだけで、製品レベルの画質は誰もみたことがない。従来の、液晶 v.s.PDPの場合と違い、比較するにはあまりに材料が少ない。

 だから今回の結果は、“SEDより有機EL”という結論ではなく、むしろ「当面見送り」で萎んでしまった期待が、「年末発売決定」に移ったものではないだろうか。液晶やプラズマを検討する人たちは近いうちにテレビの購入計画があり、逆に有機ELを選んだ人は、差し迫った買い替えの理由はないと推測できる。しばらく様子を見て、有機ELが自分のニーズに合った製品になると判断すれば、改めて“狙い”を変更するのだろう。

 一方、哀しいのは「出るまで待ちます」と決意しているのに、今のテレビが壊れるなど、買い替えなければならない理由が生じてしまった場合だ。そんなケースがなるべく少なくなるよう、関係各社と使用中のテレビにエールを贈ろう。

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