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第75回 電車と駅とタイミングの関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

» 2007年06月28日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

駅で撮る

 本気で鉄道写真を撮ろうと思うとすごく難しい。

 まず場所と時間。どこを背景にして、どの位置からどの時間帯に撮るか。時刻によって日差しの向きが違うから、写りも全然違ってくる。線路のカーブ具合も大事だし、電柱の位置も大事。電車撮影マニアはあらかじめ撮影ポイントを調べてから出かける。

 次に、勝負は一瞬であること。山手線や私鉄のように5〜10分おきにやってくるならともかく、ちょっと珍しい電車や田舎の電車だったりすると、1日に数本なんてザラで、一度撮り損ねると次のチャンスはなかなかこない。走ってくる電車が相手だから、ほんのわずかなタイミングのズレで、先頭車両が電柱にかかったり画面からはみ出たり、逆にシャッターが速すぎると、無駄な空間が空いた締まらない写真になっちゃう。

何も考えないで撮ると、こんな風に電柱が思い切りジャマしたりする。「しまった」と思ったときはもう遅い
電柱がジャマしない場所から撮影。でも真正面で立体感がない(左)ので、別の場所で斜めから撮影。手前の自転車たちがジャマだけど、ちょっとはましになった(右)

 路面電車1台撮るだけでもなかなか大変である。

 一番簡単なのは「駅で撮る」。

 駅で止まってる電車を撮るときは、ホームの端からレンズは広角気味で。広角じゃないと全体が入らないから。わざわざホームの端までいって撮るのか、といわれると、例えば旅行先で、自分が乗ってきた電車を撮っておこうなんてありがちな話。子連れだったりすると、旅の記念で「先頭車両前で子供と一緒に」なんて容易に考えつく。

郡山駅にて磐越西線を撮影

 電車をメインに撮るときは、先頭車両が左か右の端に、後部車両は反対側の端にぎりぎり入るくらいの構図で。

マルメ中央駅(スウェーデン)にて撮影

 ターミナル駅だと電車を真正面から撮れるという面白さもある。

ニューヨークのグランドセントラル駅にて、いかめしい車両を発見したので撮影(左)。小田急新宿駅にて、ロマンスカーを真正面から(右)

 走ってくる電車を望遠で捉えたいときも駅は便利。プラットホームの端から向かってくる電車を望遠で撮る。

こちらに向かってくる小田急ロマンスカーを望遠で撮影。ちょっとトリミングしてある

 走ってくるのでピントと撮影タイミングに注意。

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