HD DVDビデオの再生を開始すると、デジタル放送とも次元の異なる映像が映し出される。機材の関係でHDMによる1080p接続での視聴は行っていないが、今回の視聴環境ではD端子接続とHDMI接続では後者の方がエッジ周りのノイズが少なく、それでいて暗いシーンなどに情報として含まれているノイズ感がはっきりと感じられた。この差はアナログ伝送とデジタル伝送の違いから来ている可能性が高いが、DVDビデオのD2出力(D3/D4では出力できない)とHDMIでのD3/D4出力を比較すると、後者の方が確実にシャープでアップスケールに伴うジャギーも目立たない。液晶テレビの場合、D1/D2入力でも最終的にはテレビ側でI/P変換やアップスケールを行うことになるのだが、明らかにHDMI接続して本機側でアップスケールした方が画質は良かった。
今回視聴に用いたHD DVDビデオはインタラクティブ機能も備えているため、こちらも楽しんでみた。シーンに連動した収録シーンや俳優へのインタビューが同時に見られる「Picture in Picture」、シーンのイメージスケッチなどが見られる「ストーリボード」、街中の走行位置が地図で把握できる「GPS」、関連した写真が見られる「プロダクション・フォトギャラリー」の4コンテンツが収録されており、「U-CONTROL」機能をメニューから有効にすると、コンテンツが利用可能なシーンではアイコンが表示され、上下キーでアイコンを選ぶとコンテンツが表示される。一通り本編を楽しんだ後には結構面白い。
インタラクティブ機能は「U-CONTROL」と表記されていた(左)。「Picture in Picture」と「プロダクション・フォトギャラリー」を同時表示したところ(中)。コンテンツ自体は著作権の都合上、お見せできないが、右下に「Picture in Picture」が、右上に「プロダクション・フォトギャラリー」が本編と同時に表示されている。右下の表示されるアイコンを上下キーで選んで決定キーを押すだけでコンテンツの表示をON/OFFできる。「GPS」と「Picture in Picture」、「ストーリボード」と「Picture in Picture」といった組み合わせの同時表示も可能だ(右)