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携帯向け衛星サービスの起爆剤?――モバHO!対応「U:MO」レビュー(1/3 ページ)

» 2007年07月27日 13時00分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 アイリバー・ジャパンの「U:MO」は携帯機器向け衛星放送サービス「モバHO!」に対応したポータブルプレーヤーだ。携帯機器向け放送サービスといえばワンセグ放送がすっかり定着しているが、モバHO!は対応端末の数がワンセグ放送に比べると多いと言えない状況で、それほど普及していない。新端末はモバHO!普及の起爆剤になるのか、使い勝手を検証してみた。

photo U:MO

 本製品はアクティブマトリックス有機ELを採用した「Clix2」(レビュー)と同様に本体四隅をボタンとすることで操作性を高めたインタフェース「iriver D-Click System」(以下 D-Click)を採用しており、表面には1つもボタンが配置されていない独特なデザインとなっている。

 左側面には音量ボタンといくつかの機能を割り振れるショートカットボタン、イヤフォン端子、右側面には電源ボタンとminiSDカードスロットを備えている。液晶サイズは2.4インチ(QVGA)で、これはClix2よりも大型だ。上側面にはモバHO!受信用アンテナを装着するための独自端子が設けられている。

 本体サイズは約80.9(幅)×49.5(高さ)×16.3(厚さ)ミリ、約73.8グラム。衛星放送用チューナーを内蔵しているためかさすがにClix2よりも大柄だが、携帯に困るほどの大きさではない。フラッシュメモリプレーヤーとしては厚みもあるが、これは許容範囲内だろう。背面にはモノラルスピーカーも搭載する。

photophoto 左側面(左)と右側面(右)
photophoto 下側面(左)と右側面(右)。下側面にはPC接続用のインタフェースとホードスイッチも備える

 フラッシュメモリは1Gバイトを内蔵し、miniSDカードスロットを利用して最大3Gバイトまでの拡張が可能。再生/表示可能なファイル形式はMP3/WMA/OGG、MPEG-4 SP/WMV9 SP/Macromedia Flash Lite 2.1/TXT/JPEG。MPEG-4 SPは解像度QVGA/最高フレームレート30fps/ビットレート2Mbps、WMV9 SPには解像度QVGA/最高フレームレート30fps/ビットレート768Kbpsの制約があるが、添付ソフト「iriver plus3」には動画変換機能が搭載されており、こちらを利用すれば制約を上回るファイルの変換が行える。

 ポータブルプレーヤーとしての基本機能はほぼClix2と同等だ。ファイルの転送後に電源を入れ、メニューの「ミュージック」「写真」「ビデオ」から好みのメディアタイプを選択してゆけば再生できる。D-clickの上下で早送り/早戻し、右で一時停止/再生となる。左を押すと1階層戻る。右を長押しすればオプションメニューを呼び出すことが可能で、そこからは早送り/早戻しの速度やレジューム/連続再生の設定が行える。

 D-clickの採用でややインタフェースに独自的な部分が見られるが、全体機な動作も機敏なほか、JPEGビューワーやFMラジオ、ボイスレコーディングなどの機能も搭載しており、動画再生に対応したポータブルプレーヤーとしては十分なクオリティを備えていると言える。

photophotophoto 音楽再生画面(左)、JPEGビューワー(中)、FMチューナー(右)

 次はいよいよモバHO!について検証してみよう

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