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三菱、じっくり冷やして「瞬」冷凍の冷蔵庫

» 2007年08月21日 17時06分 公開
[山田祐介,ITmedia]

 三菱電機は8月21日、家庭用冷蔵庫では世界初(同社)となる、食品の細胞破壊を抑え食感が落ちにくい「瞬間微粒子凍結」が可能な冷蔵庫を発表した。センター開きタイプのGシリーズが4モデル、片開きタイプのSシリーズが2モデルで、価格はいずれもオープン。

photophotophoto 「見せる家電」として、インテリア性を重視したデザインを採用。Gシリーズはピュアホワイト、プラチナブラウン、ウォームステンレス、プレミアムウッドの4色(左)に加え、最大内容積の「MR-G57N」は漆塗りをイメージした“漆茜(あかね)”をラインアップする(中央)。Sシリーズは「MR-S45N」がピュアホワイト、ウォームステンレスの2色、「MR-S40N」がプラチナブラウンを加えた3色
品番 タイプ 定格内容積 サイズ(横幅×高さ×奥行き) 実売想定価格 発売日
MR-G57N センター開き(Gシリーズ) 565リットル 745×1821×728ミリ 28万円前後 11月1日
MR-G52N 515リットル 685×1821×728ミリ 26万円前後 9月25日
MR-G47N 465リットル 685×1821×673ミリ 24万円前後 9月25日
MR-G42N 415リットル 650×1811×654ミリ 22万円前後 10月25日
MR-S45N 片開き(Sシリーズ) 445リットル 685×1798×699ミリ 21万円前後 11月15日
MR-S40N 401リットル 600×1798×699ミリ 19万円前後 10月25日

 新製品が搭載する“「瞬」冷凍ルーム”は、じっくりと安定した冷やし方によって、通常では凍結が始まる温度を超えても凍り始めない「過冷却」の状態を作り出す。その後さらに強く冷却することで、食品が一瞬で凍る「瞬間微粒子凍結」が起こる。この冷凍では食品内部にできる氷の粒がきめ細かくなるため、従来の冷凍より食品の細胞破壊が抑えられ、野菜のシャキシャキ感や、肉・魚のジューシーさが損なわれない。また、これまで冷凍に向かないとされていたジャガイモやタケノコでも、冷凍前と同じ歯ごたえが得られるという。

 この「瞬」冷凍ルームは、同社エアコン製品の技術を応用した“気流コントロール”によって、各場所の温度を均一に保つことができる。また、赤外線センサーを搭載し、食品の内側と外側の温度を感知。両温度が均一になるよう冷気をコントロールするほか、異なる温度の食品を入れた場合でも、センサーが温度の平均値を導き出しゆっくりと冷やすことで、過冷却状態にすることができる。

photophoto 過冷却状態の水を器に注ぐと、落下の衝撃で一気に氷に変化していく(左)。「瞬」冷凍では食品の内部と外部が同時に凍り始めるので、氷の層や針状の結晶ができにくい。実際に従来の冷蔵庫と新製品で作ったフローズンヨーグルトを食べ比べると、舌触りの違いがはっきりとわかった

 コンパクトで大容量をコンセプトに、内容積565リットルの上位モデルも用意。冷蔵室には棚の高さをレバーで簡単に調節できる「動くん棚」を全モデル備えた。また、Gシリーズは最下部の動くん棚を調節することで最大縦幅222ミリのスペースが生まれ、500ミリリットルのペットボトルを立てて収納できる。

 そのほか、LEDライトで葉物野菜の光合成を促し、ビタミンCを増やす「ビタミン増量野菜室」や、凍ったままでも包丁が通りやすい「切れちゃう冷凍」機能、澄んだ氷が作れる「透明光製氷」機能などを搭載する。

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