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気軽に使える光学10倍ズーム――ソニー「DSC-H3」レビュー(1/6 ページ)

» 2007年09月11日 18時24分 公開
[小山安博,ITmedia]

 ソニーから、光学10倍ズームレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラ「サイバーショット DSC-H3」が発表された。高倍率レンズに手ブレ補正を搭載するHシリーズだが、新製品はこれまでシリーズ製品とは一線を画すデザインとなった。

photo よりカメラっぽいデザインになったDSC-H3

コンパクトで光学10倍ズーム搭載

 DSC-H3は、まず一見してこれまでのシリーズ製品とはデザインが違う。既存のDSC-H5/H7は光学12倍ズームを搭載し、大型のレンズにあわせた丸みのある特徴的なデザインだった。これは懐かしの「DiMAGE Zシリーズ」(コニカミノルタ)をほうふつとさせ、正直好みの分かれるデザインだったと思う。

 DSC-H3は直方体の、よりカメラライクなデザインに変更。しっかりとしたグリップを備えながら、コンパクトなボディサイズを実現している。カードタイプのようにポケットにすっぽりというわけにはいかないが、小さめのバッグでも収まりがいい。レンズ上部にポップアップ式のフラッシュを内蔵。ちょっと一眼レフを意識したデザインはなかなか悪くない。

 DSC-H5/H7は光学12倍ズームレンズだったが、DSC-H3では光学10倍ズームに変更。焦点距離は35ミリフィルム換算で35〜350ミリ。個人的には28ミリスタートぐらいでも良かったと思うが、「より望遠に強いカメラ」を重視したとのことだ。米国では広角よりも望遠に人気が集まるようなので、そのあたりも影響しているのかもしれない。ちなみにデジタルズーム利用時には646ミリ(35ミリ換算)までのズームが行える。

 いずれにしても、本体サイズは106(幅)×68.5(高さ)×47.5(奥行き)ミリ、約264グラムとコンパクト。気軽に持ち歩ける高倍率ズーム機となっている。

photo 存在感のある大型レンズで一眼レフライクな外観。最大の難点は、レンズバリアではなくレンズキャップである点。キャップを付けたまま起動するとキャップを外すよう促され、キャップを外して電源をオフにして再び起動する、という手間がかかる。このスタイルでレンズバリアは難しいかもしれないが、手軽な高倍率ズーム機としては面倒な部分だ

 コンパクトだが、横幅はそれなりにあり、レンズも大型なので右手でグリップ、左手でレンズを支えるという構え方にも余裕があるのはうれしい。手ブレ補正はついているが、しっかり構えられることでより手ブレの少ない撮影ができそうだ。

 背面液晶は2.5型と一般的。液晶の右側にはズームレバー、メニューボタン、円形の十字ボタン、HOMEボタンが並ぶ。十字ボタンは上にディスプレイ、右にフラッシュ、下にセルフタイマー、左にマクロがそれぞれ割り当てられている。また、液晶上部には再生ボタンを配置。本体上部には電源ボタンとシャッターボタン、モードダイヤルを用意する。

photo 本体背面。液晶自体に大きな特徴はなく、見やすさも普通。画素数が11.5万画素なのは少々物足りない部分だ。再生ボタンが独特の位置にあり、慣れないとボタンを探して指が迷う
photo 本体上部はシンプル。しっかりとしたグリップがあり、カード型に比べて持ちやすい
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