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スリムになったハイビジョン“Xacti”「DMX-HD700」

» 2007年09月26日 13時00分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 三洋電機は9月26日、ムービーカメラ“Xacti”(ザクティ)の新製品として、720pハイビジョン撮影が可能な「DMX-HD700」を発表した。10月19日に発売する予定で、価格はオープンプライス。店頭では7万円前後になる見込みだ。

photo 「DMX-HD700」三脚使用時にレンズが水平になる「新エルゴノミクスデザイン」は踏襲している

 2月に登場した「DMX-HD2」の後継機。基本フォルムは踏襲しつつ、女性ユーザーにも訴求できるようグリップ部を中心にボディをスリム化。体積は171ccと約16%、重量も本体のみで約189グラムと1割のダイエットに成功した。また、3色のカラーバリエションを揃えた点も特徴だ。

photophoto 従来機「DMX-HD2」と比較。グリップ部を中心にスリムになった

 「約189グラムはハイビジョン対応ムービーとしては世界最小・最軽量。カラーバリエーションは、これからの季節にマッチした光沢のあるブラウン、光沢なしのシックなレッド、オーソドックスなシルバーを選んだ」(三洋電機パーソナルモバイルグループDIカンパニーDI事業部で製品企画を担当する坂地亮氏)。

photo 「プラチナΣ(シグマ)エンジン」

 記録素子は「DMX-HD2」と同じ約738万画素の1/2.5型原色CCDで、画像処理エンジンは上位モデル「DMX-HD1000」から「プラチナΣ(シグマ)エンジン」を継承した。「従来は圧縮と画像処理を2つ搭載していたが、同エンジンの採用により1つに減らすことができ、コンパクト化に貢献した。同時に約4ワットという省電力も実現している」(同氏)。

 また液晶ディスプレイは従来の2.2インチから2.7インチワイドに拡大。ただし、光学系は「DMX-HD2」の10倍ズームから「DMX-CA65」と同じ光学5倍ズーム(35mmフィルム換算で38〜190mm)へ変更している。理由は「コンパクト化を重視したため」(同氏)。

 動画の記録フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264で、SD/SDHCカードに最大1280×720ピクセルのハイビジョン記録が可能だ。ハイビジョン撮影モードは「HD-SHQ」(1280×720ピクセル、9Mbps)と「HD-HQ」(同6Mbps)の2つで、このほかにVGAサイズの「TV-SHQ」(3Mbs)と「TV-HQ」(2Mbps)、ネット配信に適したQVGAサイズの「Web-SHQ」を用意している。

photophotophoto 光学系は「DMX-CA65」と同等の5倍ズーム。液晶ディスプレイはワイド化した

 もう1つの特徴であるスチル撮影機能も充実した。まずはムービー主体のカメラとしては初の顔検出機能。フレームの中から最大12の顔を認識し、ピントやAEを最適化する仕組みだ。またイメージセンサーから取り込んだ約710万画素の情報を1000万画素相当(3680×2760ピクセル)に画素補完する「ピクトライズ1000」やISO3200の高感度撮影、手ブレをジャイロセンサーが検出して再生時に手ブレ補正を行う「手ぶれキャンセラー」なども採用した。

 本体サイズは73.7(幅)×109(高さ)×35(厚さ)ミリ。重量は付属のリチウムイオンバッテリーやSDカードを含めた撮影時重量で約214グラム。バッテリー寿命は、ハイビジョン動画撮影時で連続80分、静止画撮影は約180枚(CIPA規格)となっている。

 付属ソフトは、アドビシステムズの動画編集ソフト「Premier Elements 3.0」、画像閲覧ソフト「Photoshop Album SE」など。なお、オプションとしてドッキングステーションなどを含むAV接続キット「VCP-HD700KIT」(1万2600円)が用意される。

photophoto オプションのドッキングステーション。HDMI端子のほか、コンポーネント出力、USB端子などを備える

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