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うるる加湿でエコ運転、ダイキンの新「うるるとさらら」木を育ててみませんか?

» 2007年10月25日 15時17分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 ダイキン工業は10月25日、エアコン「うるるとさらら」の新型「Rシリーズ」を発表した。加湿と気流で体感温度を上げ、暖房の設定温度を抑える「快適エコ運転」が特徴。新アルゴリズムの自動運転により、年間約20%の省エネになるという。

photophoto 「うるるとさらら」の新型「Rシリーズ」。発表会には“ぴちょんくん”も駆けつけた

 「うるるとさらら」は、室外機に設けたゼオライトロータで空気中の水分子を捉えることで、給水のいらない加湿機能を実現したエアコン。Rシリーズでは、従来のゼオライトよりも細孔径の大きな「ハイキャッチゼオライト」を新たに開発。1つのゼオライト粒子で3〜6個(従来は1個)の水分子を取り込めるようにした。1時間あたりの水供給量が最大750ミリリットルに増え、加湿スピードは16%向上した。

photophoto 1時間に750ミリリットルの水を供給できるハイキャッチゼオライトローダ

 この加湿機能を利用して自動的に省エネ運転を行うのが「快適エコ運転」だ。湿度が上がると体感温度も上昇するため、室温を低めにコントロールしても十分に暖かい。「温度が低いぶん、加湿と暖かい気流で体感温度を上げる。体感温度が同じであれば、温度を抑えることで省エネになる」(同社)。

 たとえば温度設定を25度にした場合、暖房で温めるのは22度前後まで。しかし湿度を50%(通常は25%程度)に上げ、足下に暖かい気流を送ることで体感温度は25度程度になるという。湿度や気流を制御するのは「ここちエコ頭脳」。室内の温湿度はもちろん、季節と屋外温度からユーザーの着衣量まで推測する「複雑なアルゴリズム」(同社)だ。

photophoto デモンストレーションでは、寒い部屋にいた女性を「うるる加湿暖房」の部屋に移し、10分後の体表面温度を計測した。指先まで3度程度上昇し、十分に暖かいことがわかる

 同社によると、一般的なマンション(鉄筋集合住宅)で外気温が13度という条件なら、暖房シーズントータルで15%から最大50%の省エネになるという。また冷房時には自然の風を模した「涼風ゆらぎ気流」で体感温度を下げ、消費電力を約30%削減。年間では電力消費を2割削減できるとしている。

 ユーザーが「省エネ行動を実感できる」仕組みも用意した。Rシリーズで「快適エコ運転」を行うと、利用時間に応じて“エコポイント”がたまり、リモコンの画面で“木”が成長する。さらに木が最後まで成長したことをダイキンに連絡すると、同社がユーザーに代わって植樹などの環境保全活動を行うという試みだ。

photophoto 新型リモコン(左)と「エコポイント」の画面。リモコンは使用頻度の低いボタンをカバー内に収め、そのぶん液晶画面を大きくしている

 リモコンも新しくなった。表面にあるのは使用頻度の高い「運転/停止」「切タイマー」など6個だけ。そのぶん液晶画面を広げ、表示する文字のサイズも拡大した。「液晶画面の面積は従来機の1.5倍。文字サイズは2.5倍となり、お年寄りにも扱いやすくなった」。

 またリモコン操作の内容を音声で確認する「音声おしらせ機能」を装備した。たとえば設定温度を変更すると、エアコンが「温度が22度に設定されました」などと応答する。「切り忘れや操作間違いの防止に繋がり、安心して確実に操作できる。実際にさまざまな年齢の人たちに体験してもらったところ、全体の72%、65歳以上で75%の人が“使ってみたい”と解答している」(同社)。


 Rシリーズのラインアップは、2.2kWから7.1kWまで8モデル。いずれも価格はオープンプライスで、11月29日に発売する予定だ。店頭では10畳タイプ(冷房能力2.8kW)が22万8000円前後、14畳タイプ(同4kW)が24万8000円前後になる見込み。

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