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連載2007年12月18日 10時14分 更新
ピュアオーディオの世界へようこそ(1):ラックスマン「Neo Classico」で親しむ音質チューニング (2/2)
Neo Classicoシリーズの価格に見合うアクセサリということで、クリプトンのインシュレータと、低価格なオーディオボードとして根強い人気のある黒御影石ボードを使用してみた。手前がIS-200で片面はスパイク受けになっている。リング状のシリコンゴムで金属インシュレータ特有の鳴きを抑える。奥はソフトスパイクタイプのIS-10。左側の面がソフトスパイク面で緩やかなカーブを描き、スピーカー底面にキズを付けずにスパイク効果を出す本機は筐体の作りはしっかりしているが、足の部分はデザイン上の理由からか、かなり小さな足しか付いていない。そこで低価格かつ副作用の少ないインシュレータとして、クリプトンの「IS-200」を3枚使い、アンプとプレーヤーを前2点、後ろ1点の3点支持で支えるようにしてみた。 すると中域にまとわりついていたモヤモヤとした音がスッキリとなくなり、温度感と音場に広がる間接音を残し、スッと余分な音が消えていく。同時に音像が明瞭になり、遠くまで見通しの良い音になった。清々しいボーイソプラノが心地よい残響を伴って広がる音場を美しく聴かせてくれる。 小さいとはいえ、本格的なオーディオアンプとしてきちんとした作りをしているからこそ、こうした足回りの対策だけでも音が良くなる。オーディオというのは、買ってきて音を出すだけでは面白くないものだ。その先、手軽に身の回りの素材や安価なインシュレータなどアクセサリ類を使いこなすことで好みの音へと誘導しやすい懐の深さがあるかどうか。その点、本機は購入後に追い込むことで、さらに良さを引き出せる奥深さがある。 さて、ではこの状態でS-N100を接続してみよう。 S-N100は13センチのグラスファイバー製ウーファーに、一体型アルミダイキャストフレームでマウントした25ミリのシルクドームツィーター。それに美しい光沢仕上げが施されたリアバスレフ方式のエンクロージャーという構成。 ツィーターは耳当たりが心地よく、高い声や擦過音を必要以上の刺激で聴かせることがない。やや小型スピーカーということで、Akurate 242よりも腰高の印象は致し方ないところだが、小型ブックシェルフらしく細書きの筆で細かなニュアンスまで描き込まれた音場再現はなかなかの実力だ。余分な付帯音が加わらないのが良い。 ウーファー……といっても、クロスオーバーは6kHzであるため、大部分の音はここから聞こえる……は音離れがよくスッキリとした印象だが、グラスファイバーコーン採用で心配したカサついた音はなくナチュラルにS/N感の良い中域を演出する。 ただし、そのままスピーカースタンドに置いただけでは、音場が狭く低域が出てこない。元々、前へ前へと出てくるエネルギッシュな鳴り方をするシステムではないが、せっかくSQ-N100が持っているはずの爽やかさ、開放感が活かされない。 スピーカー下面の足を見ると、透明なゴム質の小さな足が付いている。おそらく、この足が邪魔しているのではないか。ということで、アンプ、プレーヤーに使ったものと同シリーズのインシュレータから、ソフトスパイクの小径タイプ「IS-10」をスタンドとの間に入れた。3点支持と4点支持を試したが、スピーカーが軽いこともあって3点の方が好ましい。 こうして設置に少しの工夫をするだけで、音場の広がりが出て前後の奥行き感も増してくる。加えて天井が高く、スーッと上の方へとなだらかなグラデーションで消えていく音の感触が明瞭となり、低域も伸びてくる。 さすがに最低域はサイズからして出ないものの、100〜150Hzあたりのミッドバス帯域にグッとエネルギー感が出てくるため、「World's Greatest Audiophile Vocal Recordings」の3曲目、印象的なベースラインに乗って歌われるスタンダードナンバーの「Fever」も、グッと情感が深く描かれるようになる。 あえて不得手な分野を挙げるとするなら、ロックやフリージャズ。例えばSteely Danの「Gaucho」、1曲目の「バビロン・シスターズ」はオープニングのドラムがゆったりとしてしまう。ここは無音から突然、ドラムの音が立ち上がるところから曲が始まるが、この立ち上がりがややスロー。アタック感やエッジ感を求める向きは、同じくSQ-N100を組み合わせる場合でも別のスピーカーを選んだ方が相性は良いと思う。 とはいえ、システムトータルで聴いた際のボーカルの美しさは、なかなか秀逸。このデザイン、このサイズで実現されるシステムで、ここまで楽しめるシステムはそうは見つからない。 関連記事
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