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第88回 冬と野鳥の関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/5 ページ)

» 2008年01月10日 02時56分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 冬、空気がきりっとした中を撮影散歩するなら、ぜひ野鳥にも目を向けてみたい。もちろん望遠に強いデジカメや望遠レンズ+デジタル一眼レフが必要になるけれども、そうそう本格的な機材じゃなくてもいい。ちょっと鳥の声に耳を傾けたり、ちょっと視線を遠くへ向けるだけで、意外に鳥はいるのであり、これがまた可愛かったりするのである。

身近な鳥編

 なぜ冬がいいか。まず冬の方がいろんな鳥を見られる。もちろん地方に寄るけれども、夏に飛来する「夏鳥」(ツバメなど)より、冬に飛来する「冬鳥」の方が種類が多い。ちなみに、いつでも日本にいる鳥は「留鳥」という。

 さらに冬は木々の葉が落ち、見通しがよくなるので鳥を発見しやすい。夏だと葉が青々とそこらじゅうで茂るのでそこに埋もれちゃうと見つけづらいのだ。しかも冬だと日中でも鳥が活動してくれるので、何気ないお散歩でもたくさん見られる。

 野鳥写真家が撮るような「鳥の表情が分かるようなアップ」を撮ろうと思ったら、それこそ持ち歩くのがイヤになるようなレンズが必要だけど、今回はもうちょっとお手軽に行こう。

 超望遠レンズがなくても、運がよかったり警戒心があまりない鳥なら近くでデカく撮れたりするし、その辺は運次第ということで。

 鳥は近づいたら逃げる。でも追ってはならぬ。まあ、いい感じの距離にいるのを見つけたら、そっと撮る。鳥はだいたいお気に入りの枝があるとそこに戻ってくるので、ぼーっと待ってる方がよい結果が得られたりする。

葉っぱが落ちた枝にとまってたシジュウカラ。デジタル一眼レフ+望遠レンズで撮影。

 たまに、人をあまり怖がらないヤツがいたらラッキー。身近にいて可愛いわりに、小さいので見逃されがちなシジュウカラ。胸元のネクタイ状の模様がポイント。

 葉っぱが落ちて見通しが良くなった木にいるところを見つけたらラッキー。肉眼では「全部スズメにみえちゃう」かもしれないが、撮ってみると実はシジュウカラだった、ってこともあるのだ。

 鳥を撮るときは日差しに注意。逆光だとやはり難しいのである。

 お次は意外に身近なメジロ。

空が背景だと、鳥に直接日光があたらない限りどうしても暗くなっちゃう。空がバックの時はプラスの補正を忘れずに

 柿の木にへばりついて柿に首を突っ込んで必死に食べておりました。こういうときは何気なく撮る。樹木によくいる鳥は冬になると葉っぱが落ちて見つけやすく撮りやすくなる。それはうれしい。

 梅の季節はメジロ撮影シーズンでもある。メジロはうぐいす色っぽくて梅の花をつついてるので「梅にウグイス」という慣用句からウグイスと間違える人が後を絶たないけれども、それはたいていメジロ。メジロも小さくてきれいな色で目の周りが白くて可愛いので、メジロとして愛でてあげたい。

梅にメジロ。色のとりあわせが実によい(左)。じーっと待ってると、こんなシーンも撮れる(右)

 3羽目はハクセキレイ。似た鳥にセグロセキレイっているけれども、ハクセキレイは冬鳥で、白とグレーの組み合わせ。川の上流へ行くと、お腹が黄色くて小ぶりなキセキレイもいる。

 水辺の鳥だけれども、都市部でも住宅地の小さな川や池でもよく見かける。これはなんとうちのマンションで発見した。

曇ってたので色はよくないが、マンションの11階にいたハクセキレイ

 けっこう可愛いのでぜひ。

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