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“Dレンジ4倍”を支える独自高感度技術――富士フイルム、デジカメ新モデル発表会

誕生から10周年を迎えた富士フイルムのデジタルカメラ「FinePix」シリーズ。2008年春モデルでは高画素ながら従来比約4倍のダイナミックレンジを実現したモデルが登場した。

photo 発表された2008年春モデル

 富士フイルムは1月24日、誕生から10周年を迎えたデジタルカメラ「FinePix」シリーズの新製品発表会を行った。発表されたのは、写真愛好家向けのハイスペック機「FinePix S100FS」、広ダイナミックレンジを追求したコンパクト機のフラッグシップ「FinePix F100fd」、光学18倍ズームレンズ搭載の「FinePix S8100fd」、ライトユーザーを対象とした「FinePix J50」「FinePix J10」の5機種だ。

 フィルムメーカーとして培ってきたノウハウを投入し、独自の高画質技術を持つ富士フイルム。今回は広ダイナミックレンジを実現する新技術を上位機種「FinePix S100FS」「FinePix F100fd」に採用している。ダイナミックレンジとは白から黒までの階調の幅を指すが、一般的にデジタルカメラの写真はフィルム写真に比べダイナミックレンジが狭く、明暗差が大きい被写体を写す際に“白飛び”や“黒つぶれ”といった現象がおきやすいとされる。

 新技術では、まずハイライトに合わせた露出で撮影を行うことで白飛びを防ぎ、黒つぶれの恐れがある個所は画像処理によって感度を引き上げることで、階調性の大幅な拡大を実現している。この感度を引き上げた部分の滑らかさ・ノイズの少なさが、他社との違いだと同社は説明する。またFinePix S100FSには、デジタル一眼レフカメラ「FinePix S5 Pro」で写真家からも好評を得たという「フィルムシミュレーションモード」を搭載。銀塩フィルムを選ぶように写真の色合いを選択できる機能だが、今回は銀塩時代からのユーザーにはおなじみの同社フィルムブランド名を各モードに付けている。

photo 広ダイナミックレンジ技術の説明。新開発の撮像素子「スーパーCCDハニカム VIII HR」と画像処理エンジン「リアルフォトエンジン III」との技術で実現したという
photophoto リアルフォトエンジン IIIの画質向上技術の説明(左)と第8世代スーパーハニカムCCD HRの説明(右)

 また、コンパクト機でのニーズか高い“カメラまかせの撮影”の高性能化にも注力する同社。「国内においては、コンパクトデジタルカメラユーザーの70%がフルオート。こうしたユーザーに満足してもらえるようなモデルを展開していく」(同社 電子映像事業部 営業部長 三ツ木秀之氏)。その技術の1つが、「FinePix F100fd」「FinePix S8100fd」に搭載した、進化した顔認識機能「顔キレイナビ」だ。顔を検出するスピードは「世界最速」(同社)という0.036秒。さらに通常の顔から上下逆さまの顔まで、360度の顔検出を可能にしている。

photophoto 新「顔キレイナビ」のデモンストレーション。左右に振られる顔をきちんと追尾する(左)。ごらんの通り360度の顔検出が可能(右)
photo 三ツ木氏

 世界のデジタルカメラ出荷台数は2007年に1億台を超えたが、同社は2008年も市場は拡大すると見込んでいる。また日本や欧米などのデジタルカメラ文化がある程度浸透した“成熟市場”に対しては、他社との差別化と、幅広いニーズに対応するラインアップが必要だと三ツ木氏は説明。今後は製品の方向性として、銀塩写真とデジタルの技術を融合させた“作品撮りカメラ”、若者や女性などのターゲット層を対象とする“フォトコミュニケーションカメラ”、シニア層に向けた操作性や携帯性を重視する“旅カメラ”という3つを提案し、ユーザーニーズに応えていくとした。


photo FinePix S8100fdに搭載された「ズームアップ3枚撮り」機能は、液晶画面に1.4倍・2倍率のガイドフレームが表示され、シャッターを押せば等倍に加えそれぞれのフレームに応じた画像を生成する。顔キレイナビと併用することで、顔を中心に倍率の異なる写真を撮ることも可能だ。ただし、デジタルズームと同様、倍率が上がれば記録画素は低下する
photo 発表会ではイメージキャラクターである“エビちゃん”こと蛯原 友里さんのビデオメッセージが流された。蛯原さんの愛用モデルは「FinePix Z100fd」で、オフショット写真の撮影などに使っているという

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