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手のひらにGyaO――東芝「gigabeat T802」レビュー(1/2 ページ)

» 2008年02月21日 08時30分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 東芝のポータブルプレーヤー「gigabeat」といえば、個人的にはアグレッシブな取り組みを続けているブランドというイメージがある。

 HDD搭載プレーヤーとして古い歴史を持ち(初代「MEG50JS」は2002年6月登場)、カラー液晶&感圧式タッチパッドを備えた「Fシリーズ」、OSにWindows Mobile Portable Media Center(PMC)を採用した「Sシリーズ」、ワンセグの録画機能を備えた「Vシリーズ」と、さまざまな新機軸を搭載した製品を世に送り出してきた。

photo gigabeat T802

 HDDの大容量さを前面に押し出す製品展開を行ってきたせいか、iPod/ウォークマンに比べると現在ではやや地味な印象もあるが、フラッシュメモリを利用したTシリーズは名刺サイズというスリムなボディに無線LANを搭載したモデルを用意し(レビュー)、PCレスでポッドキャストのダウンロードが可能という新提案を行った。

 その無線LAN搭載モデルがこの度バージョンアップ。動画配信サービス「GyaO」の本製品向けサービス「GyaO for gigabeat」の視聴も可能となった。無線LAN搭載のポータブルプレーヤーとしてはiPod touchの登場とバージョンアップが記憶に新しいが、本製品はどのような楽しみを提供してくれるか、試用してみた。

 GyaO for gigabeatに対応するgigabeat Tは「gigabeat T802」「gigabeat T401 Ver2.0」の2製品。基本的な機能は昨年8月に発表された無線LAN搭載モデル「gigabeat T401」とほぼ同一で、いずれもGyaO for gigabeat対応の新ファームウェアを搭載しており、T802はメモリ容量がT401の4Gバイトから8Gバイトへ増量されている。ここではT802を取りあげる。

カートサイズのスリムボディ

 T802の外観にT401からの変更はなく、54(幅)×85.6(高さ)×9.9(奥行き)ミリ、重さ約58グラムというカードサイズのスリムかつ軽量なボディとなっている。ボディカラーはブルーの縁取りがされたブラックのみの設定で、これもT401と変わらない。無線LAN非搭載のT401Sはブラック/ホワイト/レッドの3色が展開されている。

 搭載する液晶は2.4インチ(解像度は320×240ピクセル)。その液晶下部には十字キーと4つの操作ボタンが配置されている。4つのボタンは左上から時計回りにひと階層戻るバックボタン、決定を行うOKボタン、再生/停止ボタン、メニューを呼び出すスタートボタンだ。

photophoto
photophoto 左上から時計回りに右側面、左側面、下面、上面

 十字キーはカーソル移動のほか、再生時には上下が音量、左右が送り/戻しとして機能する。これ以外には底面の電源/ホールドスイッチのみであり、インタフェースはシンプルといえる。

 液晶は明るさが5段階に調節可能だが、最大輝度にしても表面処理の影響か明るい店舗内などではやや映り込みが気になった。これは電車内などでは気にならないし、使っているうちに慣れるものではあるが、本体に指紋が付着しやすいのは改善して欲しかった。

photophoto 表面は指紋が付きやすい(左)、名刺入れにもすっぽり入るコンパクト&スリムなサイズ

GyaOをポータブルプレーヤーで楽しむ

 本製品の最大の特徴は、動画配信サービス「GyaO」の本製品向けサービス「GyaO for gigabeat」への対応だ。T401は搭載する無線LAN機能をポッドキャストのダウンロード専用としていたが、本製品では動画視聴も追加されたことになる。

 GyaO for gigabeatはPC向けのGyaOや携帯向けのモバイルGyaOとも異なる、9ジャンル(映画/ドラマ/ドキュメンタリー/音楽/スポーツ/バラエティ/アニメ/アイドル/ビューティー)・600本以上の映像を無料視聴できるサービス。配信される映像は解像度QVGA/ビットレート384kbpsなので、ワンセグ以上の画質が楽しめる。

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