(C)2007「自虐の詩」フィルムパートナーズ |
“涙なしでは読めない”と熱狂的なファンを生み出し、すでに30万部を突破。業田良家の伝説的な4コマ漫画を映像化した「自虐の詩」が、3月14日にプレミアム・エディションとしてDVDリリースされる。
特典はメイキング、初日舞台挨拶、予告篇、東京国際映画祭イベントなどを収録。原作者・業田良家書き下ろしの漫画を掲載した12ページのリーフレットも封入。
宮城県・気仙沼で生まれた幸江は、生まれたことが間違いだったといわんばかりの不幸を絵に描いたような女性。幼い頃に母親に捨てられ、父親は愛人との旅行費を稼ぐために銀行強盗をして逮捕され、学校ではいじめにあう日々。独りぼっちの幸江を唯一励ましてくれたのは、これまた極貧の同級生・熊本さんだった。熊本さんに背中を押され、中学卒業と同時に上京した幸江に、それまで以上の不幸が押し寄せる。そんなボロボロ人生どん底の中、出会ったのがイサオだった。
ほどなく同棲を始めた幸江とイサオは大阪・通天下のふもとのオンボロアパートでひっそりと暮らす。ここから幸江の幸せな日々が始まる…と思っていたら、イサオはいわゆるヒモ男で、ちょっとでも気に食わないことがあれば、ちゃぶ台をひっくり返す。だが、幸江は、いくらちゃぶ台をひっくり返されても、隣に住むオバちゃんに別れなさいよと諭されても、パート先の食堂のオヤジから言い寄られても、イサオを健気に愛し続けるのだった……。
なんとも不思議な物語である。とにかくイサオは、仕事はしない、ギャンブルはする、そして反射的にちゃぶ台はひっくり返すという、星一徹のような男。彼に尽くしまくるのが幸江。2人のラブストーリーを軸に、彼らのトラブルを周囲の人々が温かく見守るという、この図式さえ押さえておけばオッケー。あまりにも現実離れした展開、「ケイゾク」「トリック」の堤幸彦監督らしい小ネタもあるが、原作同様、ギャグと泣きのサジ加減が絶妙なのである。
主演は「嫌われ松子の一生」の中谷美紀と、「チーム・バチスタの栄光」の阿部寛。鼻の脇に大きなホクロをつけスッピンで登場する中谷、一方の阿部はパンチパーマという、それぞれがビジュアルなんて関係ねえの大熱演。脇を固めるのは、西田敏行、遠藤憲一、カルーセル麻紀ら。
不幸のどん底、そして裏切りを通して浮かび上がる愛情や人情が優しい眼差しで描かれた必見作!
関連サイト:http://www.jigyaku.com/index.html(公式サイト)
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