音声ガイダンスは、心拍数の上下で現在の運動強度(運動の激しさ)をチェックし、脂肪を燃焼しやすいレンジから外れると注意する。例えば、心拍数が上がり過ぎていたら、スローなリズム音が流れ、女性の声で「リズムに合わせて、もう少し弱く運動してください」と言われる。逆にゆっくり運動しているとアップテンポなリズムになり、「リズムに合わせて、もう少し強く運動するのが理想的です」などと注意されるのだ。
音声ガイダンスのアドバイスは7段階あり、理想的な状態で運動しているとリズム音は消える(図を参照)。逆にいえば、何も言われないペースを維持していれば効果的な有酸素運動をしていると自信が持てるわけで、指標の見えないエクササイズマシンに比べたらモチベーションは上がりやすい。
1回のエクササイズは、ウォーキングの場合で60分。ジョギングとエアロビクスは、25分から45分の間で設定可能だ。また、グラフを見ると分かるように、各エクササイズの時間にはウォーミングアップおよびクールダウン(ウォーキングを除く)の時間が含まれている。例えばジョギングでは、終了時間の5分前になると「クールダウンを始めます」という音声ガイダンスとともに徐々にリズム音のペースが下がっていく。
なお、心肺能力には個人差があり、とくに中高年層では差が大きくなりがちだ。とくに体力に自信がある人は設定通りのエクササイズに「物足りない」と感じることもあるだろう。
システムを開発した伊丹由和工学博士によると、そのときは「入力する年齢を1歳ずつ若くしていくこともアリ」。指標がずれてしまうような気もするが、心拍数を常時チェックしているため大きな問題はないという。
カラダトレーナーには消費カロリーなどを表示するといった付加機能はない(運動時間から自分で計算すれば分かる)。運動中の指標に徹したシンプルな製品だ。
しかし、数字とにらめっこしているより実際に体を動かすほうが有益であることは誰が考えても明らか。科学的な根拠に基づいたカラダトレーナーなら「結果は後からついてくる」と信じられる点が大きなポイントになるだろう。また、なかなかエクササイズの結果が出ず、自分の運動方法に疑問を感じている人にも適した製品といえそうだ。
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