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拾いモノの骨太な刑事ドラマ――「犯人に告ぐ」新作DVD情報

» 2008年03月10日 11時51分 公開
[本山由樹子,ITmedia]

犯人に告ぐ

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(C)2007「犯人に告ぐ」製作委員会

 雫井脩介の同名ベストセラー小説を映像化したサスペンス・ミステリー「犯人に告ぐ」が3月19日にDVDリリースされる。特典は『犯人に告ぐ』完全密着ドキュメント、製作報告会見や劇場舞台挨拶の映像、豊川悦司と瀧本智行監督のインタビュー、劇場予告編、TVスポット集、キャストとスタッフのプロフィールを収録。

 物語は6年前の児童誘拐事件を担当する刑事・巻島(豊川悦司)の回想から始まる。少年が誘拐され、神奈川県警と警視庁は合同捜査を進めていた。身代金の要求を受け、少年の母親が指定された場所へと向う。県警と警視庁は縄張り争いをし、現場を仕切る県警の警視・巻島も出世したいがためにホシをあげたいと意気込む。ところが、巻島率いる捜査チームは犯人を取り逃がし、さらに少年は遺体で発見されるという最悪の結末を迎えてしまう。その後の会見でも、巻島は醜態をさらす。

 それから6年後、川崎で児童連続殺人事件が発生。バッドマンと名乗る犯人はテレビを使って世間を挑発し、3つの事件を引き起こした後、姿をくらます。そんな中、足柄署に左遷された巻島は県警に呼び出され、この事件の捜査責任者に任命される。テレビで視聴者に情報提供を呼びかける大役を任せるというのだ。巻島にとっては県警に復帰するチャンス。だが、6年前の事件で世間に叩かれ、そして自分も父親になった巻島は、出世欲のためではなく、事件解決のため犯人との対決を決意する。

 生放送のニュース番組に出演した巻島はテレビカメラを鋭い目で見据え、犯人に直接語りかけ、挑発する。「犯人に告ぐ。お前はもう逃げられない。今夜は震えて眠れ」。視聴者から抗議は殺到するが、視聴率はアップし、報道合戦は過熱していく……。

 犯人逮捕に執念を燃やす巻島の気迫に圧倒される。「フラガール」「椿三十郎」「サウスバウンド」と精力的な活動を続ける豊川悦司が、ここでは静かな熱演を見せる。

 テレビというメディアを利用しての犯人と警察のサスペンスフルな心理戦、事件に関わる人物の人間ドラマを描いていく。安全神話がもはや崩壊してしまった日本。凶悪化する犯罪も、組織の腐敗も、視聴率稼ぎに重きを置くマスコミのあり方も、物語を形成するひとつひとつがリアルで、最後まで飽きさせない。

 見終わったあとは思わずうなるほどの面白さ。骨太な刑事ドラマは久々に見応えあり!

関連サイト:http://www.hannin.jp/(公式サイト)

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犯人に告ぐ
発売日 2008年3月21日
価格 3990円
発売元 ショウゲート
販売元 ポニーキャニオン
スタッフ 監督:瀧本智行/原作:雫井脩介/脚本:福田靖
出演 豊川悦司、石橋凌、小澤征悦、笹野高史、片岡礼子、井川遥、松田美由紀
上映時間 117分(本編)
製作年度 2007年
画面サイズ ビスタサイズ・スクイーズ
ディスク仕様 片面2層
音声 (1)ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
特典 『犯人に告ぐ』完全密着ドキュメント/『犯人に告ぐ』製作報告会見/劇場舞台挨拶/豊川悦司 公開直前インタビュー/瀧本智行監督 独占インタビュー/劇場予告編/TVスポット集/キャスト・プロフィール/スタッフ・プロフィール

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