撮影時にはワイド液晶を生かし、画面右端に常時表示される「操作パネル」が便利。操作パネルには解像度、フラッシュ、オートシャッター、顔検出、連写、ISO感度、露出、時計という項目が並んでおり、十字キー下・中央ボタンでダイレクトに操作ができるようになっている。操作パネルを使わない場合、または操作パネルにない設定を行いたい場合はMENUボタンから設定を行う。
個人的には時計よりもホワイトバランス補正が設定できると良かったが、メニューの「撮影設定」から、十字キー左右に機能が割り当てられるため、ここでホワイトバランスを割り当てれば、左右キーを押すたびにホワイトバランスが変更されるので十分に快適な操作ができる。
ただ、マクロ切り替えがメニューの「撮影設定」→「フォーカス方式」からしか選択できないのは少々面倒。操作パネルを使わない場合、撮影画面で中央ボタンに機能が割り当てられていないのも気になった。中央ボタンを押すと一時的に操作パネルが表示され、もう一度押すと消えるなど、少し工夫がほしかったところだ。
撮影ボタンと再生ボタンが独立して設けられているため、直感的に撮影と再生を行えるのは分かりやすいのだが、再生モードから撮影モードに移行する際には、シャッターボタン半押しでも移行できた方が分かりやすいように感じた。メニュー画面から撮影に戻る際も、メニューボタンを押さなければならず、こちらもシャッターボタン半押しでの移行できれば便利だったと思う。
そのほかの撮影機能としては、2Mサイズ固定だが、1秒間に最大4コマ撮影できる高速連写やフラッシュ発光時でも1秒間に約3コマ・3枚までのフラッシュ連写が可能なのが特徴的。EXILIMシリーズの特徴である豊富なベストショットも用意され、ムービーベストショットと併せて36種類から選択できる。
さらに本製品を含む、EXILIMのこの春の新製品の特徴として、本体右上に新設されたムービーボタンが挙げられる。このボタンを押すことで、どんな撮影モードからでもムービー撮影ができる手軽さが売りで、さらにベストショットにはムービー用のベストショットも用意されており、手広く遊べるカメラに仕上がっている。撮影したムービーは手軽にYouTubeにアップロードできるのも面白い。
本製品は基本的にはオート撮影に適したカメラであり、シャッターをカメラが制御する機能の搭載が新しいポイントだ。笑顔を狙ったのにタイミングがずれてしまったり、ブレていないつもりが実際はブレてしまったという失敗は起きやすい。こうした、なかなか回避が難しい失敗をカメラがフォローしてくれるというのは、今後のコンパクトデジカメが目指すべきひとつの方向性のようにも感じた。
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