「REALブルーレイ」のニックネームを付けられた「DVR-BZ100/200」は、三菱電機が送り出す初のBlu-ray Discレコーダーだ。DVR-BZ100は内蔵HDDが250Gバイト、DVR-BZ200は500Gバイトとなっており、これ以外の相違点はない。今回は上位モデルのDVR-BZ200を試用した。
両モデルとも、BDドライブは2層のBD-R/REに対応し、BD-Rでは最大4倍速書き込みをサポートする。2つのデジタル3波対応チューナーと地上アナログチューナーを内蔵し、デジタル×デジタル、デジタル×アナログの2番組同時録画が可能だ。
また、MPEG4/AVC(H.264)録画とダビング時のエンコードにも対応する。DVD-R/DVD-R DL/DVD-RWメディアに対しては「AVCREC」規格によるハイビジョンダビングも可能。現在のハイビジョンレコーダーに求められる基本的なスペックはほぼ備えたことになる。
特徴的なのは、複数の時短再生機能を備えていることだ。従来の同社製レコーダーから継承した形になるが、「オートカットi」「ハイライト再生」「ミュージック再生」と、3つの時短再生機能を備え、1.3倍速の音声付き早見再生も併用することが可能だ。忙しい人でも録画番組を効率よく視聴できるほか、ダビング時にも活用できる。とくに、「オートカットi」以外の2つは外部入力からの番組録画でも利用できる点が面白い。今回は、この特徴的な時短再生機能を見ていこう。
CMが入る民放の録画に便利なのが「オートカットi」だ。基本になるのは番組本編とCMの境目に自動でチャプターを設定する機能で、番組はあくまで全体が録画される。録画予約ごとにON/OFFすることはできないが、そもそも録画自体に影響を与えることはないのでとくに問題はないだろう。
特徴的なのは、本編だけでなくCMだけを再生できること。理屈からいえば当然可能であり、これを明示的にした機能ともいえる。不便だと感じるのは、これも予約録画単位ではなく全体の設定になってしまう点で、これは録画予約単位での設定を可能にしてほしい。ただ、設定がどちらになっていても、チャプターを打つ場所は同じであり、通常再生でも手動でチャプタースキップすればCMを飛ばすといったことはできる。
オートカットiを利用して本編のみ、CMのみのダビングも可能。境目は、フレーム単位といえるほど正確ではないが、BDメディアもまだまだ高価な現状では自動CMカットして無駄なくダビングできるのは便利だ。MPEG4/AVCでの録画番組では境目のズレが大きくなるため、境目の設定はおそらくGOP単位なのだろう。この点は高速ダビングにも関連してくることもあり、後述の「ハイライト再生」「楽曲再生」でも共通のようだ。
再生中に「画面表示」を有効にするとオートカットiによる総再生時間を確認できる。この都合もあると思うが、ダビングは「オートカットi」再生を開始してから「ダビング」ボタンを押すオペレーションのみになる。理には適っているのだが、マニュアルや使い方ナビ(画面上でのヘルプ機能)で確認しないと分からない人が多いのではないだろうか。
個人的には通常のダビング画面で一覧からの選択時に「オートカットi」でダビングするといった選択肢がほしいと思う。連ドラなどをまとめてBDメディアにダビングといった場合にこそ便利な機能だと思うからだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR