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新東京タワー、名称は「東京スカイツリー」

» 2008年06月10日 15時59分 公開
[ITmedia]

 東武鉄道と新東京タワー株式会社は6月10日、東京都墨田区押上・業平橋地区に計画されている“新東京タワー”の名称を「東京スカイツリー」と発表した。

 ネーミング募集は「開かれたコミュニティ」を目指す本プロジェクトを象徴する取り組みとして2007年10月に全国から公募が行われ、1万8606件の応募が寄せられた。その中から作詞家の阿木燿子さんをはじめとする有識者10人による「新タワー名称検討委員会」が6つの候補を選定。4月1日から5月30日の間、その候補から正式名称を決める公募が行われていた。

 候補は「東京EDOタワー」「東京スカイツリー」「みらいタワー」「ゆめみやぐら」「ライジングイーストタワー」「ライジングタワー」の6案。11万419票の投票が寄せられ、3万2699票(29.8%)と最も投票数の多かった「東京スカイツリー」に決定した。新東京タワー株式会社も、本日付で社名を東武タワースカイツリー株式会社と改める。

photophoto 名称は「東京スカイツリー」に決定。ロゴマークの“種子”の色は、常磐色が「伝統」、萌黄色が「若さ」、刈安色が「みんなの」、黄金色が「未来」、紅梅が「華やかさ」、江戸紫が「粋」、空色が「エコロジー」を意味する

 「(東京スカイツリーに決まって)本当に良かったと思います。親しみやすく、覚えやすく、身近に感じます」(阿木さん)

 「ユニークで、美しい名前だと感じました。ツリーという名前がついたということは、東京が緑豊かな場所になることを皆さんが願っているのではないでしょうか。この名前が生活に馴染むことを願っています」(新タワー名称検討委員会 中央大学準教授 飯田朝子さん)

 東京スカイツリーは高さ約610メートル。最上部にはデジタル放送用アンテナが、地上350メートルの部分にはレストランや店舗もある第1展望台、450メートルの部分にはガラスに覆われた空中回廊もある第2展望台が設けられる。周辺には下町らしいにぎわいを演出する複合施設が建設される。

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 伝統的な日本建築にみられる「そり」や「むくり」がシルエットには意識されているほか、法隆寺五重塔にも通じる制振システムが最新技術で実現されており、「伝統と先端の新しいシンボル」ともいえる。エントランス部は三角形ながら、上部へ近づくにつれて円形になっていくデザインとなっており、見る角度や場所によって表情を大きく変えるのも特徴といえる。

 「大きな木の下に人々が集う姿をイメージしてもらえるとうれしく思います」(東武タワースカイツリー 取締役社長 宮杉欣也氏)

 東京スカイツリーは7月に着工予定。2012年春には開業する予定だ。

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