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進化するAVプレーヤー、PS3PS3をAV機器として評価する(前編)(1/2 ページ)

» 2008年06月17日 11時28分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

AVプレーヤーとして高いコストパフォーマンスを誇るPS3

photo プレイステーション 3(CECHH00シリーズ)

 2006年11月に販売開始され、2007年度通期では924万台の売り上げ台数を達成したPS3。その一助となったのは、2007年10月に発表された40Gバイトモデル(CECHH00シリーズ)の存在だろう。3万9980円と4万円を切った新価格は、PS2が登場した当初の価格とほぼ同じ。しかし、PS3の人気が向上したのは、安くなったからだけではない。「Blu-ray Disc対応ユニバーサルプレーヤー」としても注目されているからだ。

 昨年秋から今年の春にかけて、HDMI 1.3a対応機器の登場とBDソフトのリリースが重なり、新世代メディアの本格的な普及がスタートした。BDドライブ搭載HDDレコーダーや高級BDプレーヤーなど、BDソフトを再生できる機器も各社から登場している。PS3は4万円弱という価格でありながら、高価なBD対応機器に対向できるだけの十分なAV機能を持ち合わせており、それに気がついた人たちが、PS3を「BD対応ユニバーサルプレーヤー」として活用し始めたのである。

 そこで今回より、PS3をAV機器として最大限に活用する方法を紹介していく。「なかなかゲームをやるヒマがなくて」「DVDプレーヤーがわりに時々テレビにつなげるだけ」とPS3にホコリがかぶっている人、必見ですぞ。

再生できるメディアは?

 それでは最初に「PS3で再生できるメディアの種類」について確認したい。

 PS3にはこれまで3つのモデルが投入されたが(カラーバリエーションモデルを除く)、この記事では現在入手が可能な40GBモデル(CECHH00シリーズ)、ファームウェアバージョン「2.35」を前提に話を進める。

 PS3をAV機器として活用する最大の利点は、なんといっても対応メディアの多彩さだ。

 目玉であるBDは、映画ソフトなどのBD-ROMに加え、録画メディアのBD-RとBD-REに対応(1/2層ともにOK)。またスロットタイプのドライブでありながら8センチディスクも読み込み可能であるため、日立製作所「DZ-BD7H」などのBDビデオカメラで記録したメディアも再生が可能となっている。

 DVDに関しても幅広い再生能力を持ち合わせている。DVD-R/RW、DVD+R/RWはもちろん、地デジなどの録画に使われるCPRM/VRフォーマットにも対応。AVCHDにも対応しており、ソニー「HDR-UX20」などで録画したAVCHDの8センチDVDも手軽に再生できる。

 もちろんCDも再生可能だ。タイプとしては一般的な音楽CD(CD-DA)のほかCD-R、CD-RWにもしっかり(ちなみに60/20GバイトモデルはSACDマルチチャンネルにも)対応。再生できない12センチディスクはHD DVDとDVDオーディオ、DVD-RAMのみという、新世代ユニバーサルプレーヤーと呼ばれるに相応しい、魅力的な内容となっている。

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