三菱電機「DVR-BZ200」のレビューもこれが最終回。「オートカットi」や「ハイライト再生」といった特徴的な機能を紹介した1回目、操作性を取りあげた2回目に続き、今回は編集やダビング機能、AVCRECでの画質などに触れ、全体を総括していこう。まずは、Blu-ray Discなど光学メディアへの保存する場合に重要な編集機能だ。
本機の編集機能は、部分カット、分割のみのシンプルなもの。CMカットに関しては「オートカットi」とこれを活用した本編部分のみのダビングが可能なためトレードオフとも受け取れる。また編集機能に関しては、すべてGOP単位となっているようで、MPEG4/AVCで録画した場合には編集点のズレはかなり大きくなることもあった。これは「オートカットi」での録画の場合でも同じだ。
不要部分をできるだけきれいに削除してAVCRECでダビングしたいという場合には、DRモードで録画してからAF/AN/AEモードへの変換ダビングを行ったほうが良いだろう。DRモードであればGOPは原則0.5秒となるので、それほどズレは大きくならない。
チャプターは、録画/再生中にリモコンで任意に設定することができるが、削除は不可能のようだ。同社製品は従来からそうだが、編集機能に関してあまり力を入れていない点に変わりない。
ダビングに関しては、おおむね必要な機能を備えている。対応する光学メディアはBD-R/BD-RE、DVD-R/DVD-R DL/DVD-RWとなっており、BDはそれぞれ2層メディアにも対応。DVD-RAMは非カートリッジメディアの再生にのみ対応している。DRモードでのダビングはBDメディアに対してのみ、AVCRECでのダビングはBD/DVDメディアの両方をサポート。また、DVD-R DLメディアへはAVCRECのダビングのみ対応となっており、少々変則的だが、BDレコーダーという位置づけを考えれば大きな制限ではないだろう。
複数録画番組のダビングは、「メニュー」の「ダビング」から行える。番組選択後にダビング容量の計算が行われ、高速ダビング、レート変換ダビングの選択が可能。高速ダビングではメディアに収まらないという場合には、AVCRECでの適切な録画モードが自動設定される。1番組のダビングであれば再生リストのサブメニューから実行することもできる。
オートカットiの部分でも触れたが、ダビング機能は本機の機能をフル活用できていない点が気になる。本編だけを効率よくダビングできるオートカットiを活用して複数番組の一括ダビングが行えないからだ。番組ごとに指定可能にすると操作が複雑になるというなら、オートカットiで録画された番組だけ選択できるダビングへの入り口を1つ増やしてしまえば、ユーザーインタフェースはほとんど変更せずに済むはず。「連ドラをまとめて本編だけ、ハイビジョンで長時間簡単ダビング」という使い方ができれば機能の1つとして良い宣伝材料にもなるだろう。ダビング時だけでもビットレートをより柔軟に変化させるいわゆる「ぴったりダビング」モードも追加してくれるとさらに魅力的になると思う。
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