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ちょっと気になるネットの話題「ねとらぼ」
連載2008年06月28日 19時21分 更新
本田雅一のTV Style:テレビ向けの映像配信サービスについて考えてみよう(1)ソニーが「プレイステーション 3」(PS3)向けの映像配信サービスを開始すると発表し、またもや「やっぱり映像のネットワーク配信が、既存の映像流通に取って代わる」と一部では話題になっているそうだ。しかし、話はそう単純な話ではない。![]() ソニーが「プレイステーション 3」(PS3)向けの映像配信サービスを開始すると発表し、またもや「やっぱり映像のネットワーク配信が、既存の映像流通に取って代わる」と一部では話題になっているそうだ。しかし、話はそう単純な話ではない。DVDが市場に出始めた1996年から2000年にかけても、やはり「映像はインターネットで配信されるからDVDは不要」と騒がれたことがある。 ではインターネットが普及し、各種の映像配信サービスが開始された現在、ネットワーク配信が映像流通の主役となりそうなリアリティがあるか?と言うと、まだ不十分と感じる人が少なくないんじゃないだろうか。一方でYouTubeやニコニコ動画のようなユーザー投稿型の映像共有インターネットサービスは大人気を博している。 「光ディスクで流通なんて古い。これからはネットワークだ」「いやDVDやBDに取って代わることはない」と議論する声を聞いていて感じるのは、”どちらも大筋で間違っていない”ということだ。 少し視点を変えてみよう。 どんな技術にも向き・不向きがある。1つの技術で幅広い用途をカバーできなくもないが、デジタル技術でメディアが統合された今、複数の技術を用途ごとに使い分けることが容易な時代になっている。したがって、インターネットでの流通に向いている映像もあれば、向いていない映像もある。 インターネット配信の特徴は、オンデマンドで即時性の高いサービスが得られること。それに比較的、容易にインフラを整えることができることだ。見たいときにスグに見ることができるし、映像配信する側は比較的参入しやすい。また素人投稿型の映像に関して言えば、インターネット上で展開する方がはるかにいい。 しかし、一方でネットワーク帯域の問題は依然として存在するし、高品質の映像配信となれば映像がスタートするまでの時間が長くなってしまう。さらにストリーミングではなく、ダウンロード型でコンテンツを販売するとなると、セキュリティの問題もある。 個人が撮影した映像からバラエティ番組、音楽番組、テレビドラマ、低予算映画から超大作映画まで、1つの評価軸で「将来は××なる!」と言ってもあまり意味はない。 例えば、ハリウッドの映画スタジオはDVDのパッケージ販売収入がなければ経営が立ち行かないほど、光ディスクへの依存度が高く、今後、映像コンテンツをどのような経路で販売するのが、もっともビジネス面で効率よいのかを日夜、おそらく世界で最も真剣に考えているはずだ。 その彼らが口をそろえていうのが、インターネット配信と市販DVD(あるいはBD)は、全く違う商品ということだ。インターネット配信では即時性や1本あたりの作品を安く見ることができるといった利点があるが、これらのユーザーはレンタルDVDサービスを利用しているユーザー層とほぼ重なるという。 レンタルDVDユーザーは、たとえレンタルサービス(あるいはネット配信サービス)に「A」というタイトルがなかったとしても、ではパッケージの「A」を購入するかというと、ほとんどの人は購入しない。市販DVDやBDを購入する人は、気に入った作品を繰り返し見たい場合や、映画文化そのものが好きでお気に入りの映画をいつでも見ることができるよう、手元に置いておきたいという所有欲を感じる場合にのみDVDを買う(あるいは充分に安ければ、時間に縛られずに、自分の好きな時に見たいから買うという人もいるかもしれない)。 結局のところ、映画の映像配信サービスが充分に普及したとしても、レンタルDVD事業が縮小することはあっても、パッケージ販売にはあまり影響しないというのが、現時点での結論としてあるようだ。 もちろん、日米では市販DVDやBDの価格に違いがあるし、インターネット接続ラインの速度(日本の方が圧倒的に高速)などの違いもある。またレンタルとパッケージ販売の比率も大きく違う(米国はパッケージ市場の10%ぐらいしかレンタルの売り上げはない)ため、一概に日本でも同じというわけではないが、長編映画のようなスタイルの映像コンテンツの場合、ネットワーク配信の光ディスクは競合関係というよりも、一種の補完関係にあるように思う。 関連記事
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