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トコトン遊べる防水デジカメ――ペンタックス「Optio W60」レビュー(1/5 ページ)

» 2008年08月20日 00時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
立てて置くのが似合うデザインの「Optio W60」。レンズカバーはないが保護レンズが付いているので汚れたらまめにふく程度でOKだろう

 現在、コンパクト防水デジカメの双璧は、オリンパスのμ SWシリーズと、ペンタックスのOptio Wシリーズといっていい。

 そしてペンタックの新作が「Optio W60」(以下、W60)だ。防水性能は4メートルと、オリンパス「μ1030SW」(10メートル)と「μ850SW」(3メートル)の中間くらい。デザインのカジュアルさも両者の中間くらいの存在だ。

 レンズは28ミリ相当の広角系ズームを搭載し、μ1030SWに次いで、屈曲光学系での広角を実現した。水中では光の屈折率の違いにより、空中よりやや画角が狭くなるため、水中撮影が可能なカメラで広角よりというのはうれしいところだ。

 このように互いに競い合って性能を上げてきたといっていいだろう。

防水&広角なW60

 まずはざっと基本性能から。

サイドから。レンズも飛びでないので非常にシンプル。防水ということもあり、コネクタ類も何も付いてない

 レンズは28ミリ相当(35ミリ換算)からの5倍ズームで28〜140ミリ。しかも屈曲光学系レンズ。レンズカバーはないが、表面に保護レンズがついているので多少乱暴に扱っても問題はない。

 最短撮影距離はマクロ時で10センチ(ズーム全域)だが、「1センチマクロモード」にすると、焦点距離が34ミリ相当に固定されるが1センチまで寄れる。これはなかなかよい。μ1030SWが3.6倍ズームなので、W60の方が望遠側に強い。

 撮像素子は1/2.3型の1000万画素。2008年の普及型高画素CCDと思っていいだろう。レンズの明るさはF3.5〜5.5とやや暗めでシャッタースピードは遅くなりがち。しかも手ブレ補正機構は搭載してないので、手ブレに対する不安は強いけれども、その辺は「ブレ軽減機能」(つまり、ISO感度を早めに上げることで、シャッタースピードをかせぐと思っていい)でフォローしている。

撮影時のメニュー。感度の「AUTO」は上限を選ぶことができる。デフォルトはISO800

 ISO感度は50〜6400。最高6400である。もっともISO3200と6400時は5M相当になる。同社製品らしいのは、ISOオート時に「上限」を設定できること。「50〜200」から「50〜1600」まで選べる。デフォルトは「50〜800」で、これだと通常のISOオートでもISO800まで上がるのだ。

 もちろんISO800まで上がるとそれなりに画質は劣化するが、ブレちゃうよりまし、というときは重宝する。ISOオート時は1/50秒を境に積極的に増感していく。

再生時のサムネイル表示。「デジタル補正」がかけられる写真については、緑色の「手ブレ」マークが付いている

 もうひとつ。撮影時に「手ブレ」を検出すると、再生時に「手ブレ」マークがつく。このマークがついた写真に対しては、編集機能で「デジタル手ブレ補正」を施すことが可能だ(Digital SR機能)。ただし、ダメなこともある。あまり大きなブレだと「手ブレ」マーク自体が付かないし、ついていてもブレが大きいと修正不可能なようだ。

 いずれにせよ、ちょっと対症療法っぽい。手ブレ補正機構を搭載するか、500万画素でいいから高感度なCCDを使って欲しいと思う(そういうCCDが現在入手できるかどうかは知らないが)。

このように水中に入れてもOK
底面カバーの中にバッテリーとメディア、そしてパソコンとつなぐためのコネクタが隠れている。コネクタがここにあるのは防水のため。カバーの裏には防水用パッキングが付いている

 なお、防水・防じん機能は防水がJIS保護等級8級で防じんがJIS保護等級5級。4メートルまでの水深で連続120分の水中撮影が可能となっている。別売りの「プロテクタージャケット」を使えば、もっと気楽に使える。

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