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「ホームスター」最上級モデル“EXTRA”の仕様が明らかに肉眼を超えるリアリティー

» 2008年08月28日 03時17分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 この冬、人気の家庭用プラネタリウム「HOMESTAR」(ホームスター)にシリーズ最上級モデルとなる「HOMESTAR EXTRA」(ホームスターエクストラ)が追加される。光源からレンズ、原板にいたるまで、すべてが新設計。肉眼で見える星空を超えた映像を見せてくれる。

photo 「HOMESTAR EXTRA」(左)と現行の「HOMESTAR PRO」(右)を並べたところ。ボディーサイズは240(幅)×285(高さ)×240(奥行き)と、かなり大きくなる

 ホームスターは、「メガスター」で知られるプラネタリウム・クリエイターの大平貴之氏とセガトイズが共同開発した本格的な家庭用プラネタリウム。その手軽さと“天の川”まで描き分けるリアルな星空が人気を呼び、2005年8月の発売からおよそ3年でシリーズ累計20万台以上を販売する人気商品となった。

 現在の主力モデル「HOMESTAR PRO」(ホームスタープロ)は、6.5等星までの星を投影できる。その数は約8600個で、天の川を構成する約6万個を合わせ、約7万個の星を描き出す(カタログ上は便宜的に1万個と表記)。もともと肉眼で見える星は6.5等星が限界といわれているため、ある意味でリアルな仕様といえるだろう。ただ、光源が3ワットの高輝度白色LEDということもあり、室内を暗闇にしないとキレイな星空を見ることは難しい。

 一方、年末に登場するEXTRAは、かなりぜいたくな仕様だ。PROと同様に高輝度の白色LEDを光源にしているが、出力は14ワットと約5倍にパワーアップ。室内が少々明るくても十分に星空を楽しめる。

 「今までは“寝室”で楽しむプラネタリウムでしたが、EXTRAは明かりを落とした“リビングルーム”で十分に楽しめます。少々明るい場所でも使えるため、学校の教材として、あるいはオシャレなバー、ホテルなど一部業務用途も想定しています」(セガトイズ生活エンターテイメント研究所の加藤武彦ゼネラルマネジャー)。

 EXTRAが投影する星は、8等星までの約4万5000個。これに天の川の約7万7000個を合わせ、およそ12万2000個になる予定だ。肉眼で見ることのできる星空を超えたことになる。

photophoto 外光が入る薄暗い場所でデモンストレーション(左)。EXTRAとPROの原板ソフト。サイズが大きくなった一方、星の密度も上がっているという(右)

 原板ソフトは直径で従来の1.5倍ほどに大型化。投影レンズも従来の6枚から7枚に増やすなど改良を施しており、「周辺(投影画像のエッジ)まで投影画像が同心円状に明るく広がり、シャープに投影できるようになります」(同氏)。投影画像を拡大すると、天の川の星までつぶれず、しっかり粒子状に描かれていることが分かる。

photophoto 投影画像のエッジ部分を比較した画像。PRO(左)ではエッジがぼやけているが、EXTRA(右)はくっきりと描写している。またレンズの改良により、カラー原板使用時の色再現性も向上したという

 付加機能も充実する。EXTRAには専用のリモコンが用意され、液晶ディスプレイを見ながら「月/日/時間」を指定すると、その時間の星空を投影してくれる。日時指定は4つまでメモリー可能。例えば教材として利用する場合、四季の星空を登録しておけば、すぐに投影できるわけだ。また日周運動も3分/15分/30分の3段階で調節できるようになる。

 流星機能には、ユーザー待望の機能が追加される。「PROでは流星ボタンを押すとランダムなタイミングで流星が出現しますが、いつも同じ場所を横切るので、ユーザーから改良してほしいという声が出ていました。EXTRAでは、流星の出現場所とタイミングの両方がランダムになります」。

photo 付属のリモコン

 HOMESTAR EXTRAは、2008年12月発売予定。気になる価格は7万5000円(予価)と現行機の倍以上だが、「本物志向の方のためのハイクオリティモデル」という位置づけだ。付属の原板ソフトは、「日本の星空」(モノクロ)2枚とカラー(アストロアーツCG)1枚となっている。

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