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究極のモバイル――ニコンの新提案「UP」(ユー・ピー)

» 2008年10月07日 17時15分 公開
[ITmedia]
photo “メディアポート”「UP」

 ニコンは10月7日、ヘッドフォン型映像再生装置“メディアポート”「UP」(ユー・ピー)を12月中旬より販売開始すると発表した。高機能タイプの「UP300x」、ベーシックタイプの「UP300」が用意され、価格はUP300xが6万9800円、UP300が5万9800円。オンラインショップ「UPSTORE」での販売のみとなる。

 オーバーイヤータイプのヘッドフォンに単眼式の超小型ディスプレイを組み合わせ、いつでもハンズフリーで映像や音楽を楽しめる「究極のモバイル」(同社)。無線LAN機能も搭載しており、Webブラウジングのほか専用サイトからのコンテンツダウロードも行える。UP300xとUP300ではメモリ容量(UP300xは8Gバイト、UP300は4Gバイト)が異なるほか、UP300xは外部AV入力端子とモーションセンサーを搭載しており、装着した状態で首を振るといった動作で音量調整などが行える。

 単眼式のディスプレイには、0.44型透過型LCOS(640×480×3画素/1677万画素)を使用し、装着時には1メートル先に17型ディスプレイが浮かび上がる。光源部には光の回折現象を利用して光の進行方向を変える密着複層型DOE(Diffractive Optical Element:回折光学素子)レンズを採用することで、既存レンズによる光学系に比較して約1/7という軽量化を実現した。

 ディスプレイ部はアームによって本体に固定されているが、アームは可動式となっており、音楽のみを楽しむ際にはディスプレイ部を頭上へ持ち上げることも可能。また、ディスプレイ部とアームは2つのフレシキブルジョイントで結合されており、細かなポジションの調整が行える。見やすい角度や位置を画面でガイドする「フィットナビゲーター」機能も用意されている。

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photophotophoto 「UP」の装着例。ディスプレイ部が180度回転することで右目/左目いずれでの利用にも対応する。視度調整機能も備えており、自分の視力にあわせた調整も行える

 一般的なフラッシュメモリプレーヤーのように、Windows Media Playerを利用して本体メモリへ各種メディアファイル(映像:MPEG-1/MPEG-2/WMV9、音楽:MP3/WMA9/AAC、静止画:JPEG、その他:SWF)を転送し、再生が行える。操作は側面のコントロールパッドで行う

photophoto ディスプレイ部も含め一体化されている(写真=左)、UP300xのみ備える外部入力端子。別売ケーブルが必要になるが、iPodからの映像などを映し出せる(写真=右)
photophoto 操作ボタン類は側面

 製品ユーザーを対象に動画を配信する「UPLINK」のサービスも開始される。無線LAN利用時にはストリーミングでコンテンツ視聴が楽しめ、無線LAN環境がない場合でも、専用のPCソフトウェアを利用することで、コンテンツをダウンロード、UP本体へ転送することで視聴が可能となっている。

 UPLINKで提供されるコンテンツの具体的な内容については、「テレビ番組を選ぶように」とそのスタイルのみが示されるのみで詳細については未定となっている。また、なお、将来的には、同社の運営する写真保存/共有サイト「myPicturetown」へアップロードされた写真や映像をUPで視聴できるようにする計画もあるとした。

photophotophoto 同社の提案する本製品の利用スタイル

 ヘッドフォンには、ネオジウムマグネットを使用した40ミリ径ドライバーを搭載する。ディスプレイを含めた一体構造とすることで、音質の最適化を図ったという。イヤーパットには低反発ウレタンクッションを使用し、装着感を高めている。電源として三洋電機の充電式ニッケル水素充電池「エネループ」が付属。エネループ使用時、動画再生時で120分、音楽再生時で270分の利用が行える。

 本製品の販売はネット通販のみだが、製品を実際に手にして体感できるスペース「UPLAB」が10月8日から12月7日の期間限定で表参道ヒルズ本館地下3階のイベントスペースPE43に設けられる。なお、10月8日からはプレミアムアウトレット土岐、神戸三田、御殿場のニコンダイレクトストア、ニコンプラザ銀座、新宿、大阪に体験コーナーも設けられる。

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