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第106回 秋空と露出とホワイトバランスの関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

» 2008年10月23日 08時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

青空はマイナス補正で

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 青空を撮ろうと空にカメラを向けて、最初にとまどうのは、おそらく「ピントが合わない」こと。まあ雲ひとつ無い青空だとピントを合わせようにも指標になるものがないわけで、カメラによってピントが合わないからとシャッターが切れなかったり、ピンボケになることも。

 もうそれはしょうがないので、マニュアルフォーカスにして無限遠に合わせるか、稜線(りょうせん)など遠くにあって確実にピントを合わせられる被写体でAFロックしてから撮る。

 デジタル一眼レフだとそれでいいが、コンパクトデジカメだとシャッターの半押しで「AF/AEロック」になってしまう(たいていの機種がそうだと思う)。つまり半押しにしたときの構図で露出もロックされてしまうので、実際に撮影する構図では明るさがズレることがあるのだ。

 例えば、空を撮る際にまず山の尾根でAFロックするため、カメラを少し下に向けて半押しし、また空に向けるとしよう。カメラの中心部に尾根があると構図の下半分は木々の緑なのでそれに露出が影響され、肝心の空が少し露出オーバーになってしまう。

 コンパクトデジカメで風景でAFロックするときは、そうしたことも頭に入れたい。

 2番目のポイントも露出。空の青さを深く出したいとき、あるいは構図に地面(山や建物や木々)も入れたいときは、マイナスの補正をかけるべし。デジカメで撮影する場合、、明るければ明るいほど白に近づいていくので、当然色も薄くなっちゃうのだ。

露出補正なし(写真=左)、露出補正−1(写真=右)
コンパクトデジカメで露出補正なし撮影(写真=左)。露出補正−0.7(写真=右)

 シチュエーションやカメラの特性によって変わってくるので、ヒストグラムをチェックしながら撮るのがいいが、特に空に比べて暗いもの(まあ、山なんかがそうだ)が構図に入ってくるときは、常にマイナス補正を意識しておくといい。空だけを大きく撮るときは補正不要なことも多いが、ちょっと明るいかな、雲と空のコントラストが高いシーンだな、と思ったら−0.7から−1.3くらいを基準に考えておくといいだろう。

 カメラによって違ったりするが、明るすぎると雲が白く飛んでしまって滑らかなグラデーションがでないこともあるのだ。

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